Dec16 21:58

ニューヨークで開かれた、日本に転勤が決まった青年・ロブの送別会の最中、突如謎の巨大生物がニューヨークを襲う。ロブへのメッセージを送る為にビデオを回していたハッドのカメラに映る惨状。死んでゆく兄弟、友人、強制避難命令が出される中、ロブの携帯に恋人のベスから一本の電話が入る。「助けて」――惨劇のマンハッタンに飛び出すロブ、リリー、マリーナ、そしてカメラ係ハッド。一般人のカメラから描き出される、ニューヨークの地獄。彼らの運命や如何に――



「クローバーフィールド」観ました。“乗り物酔いに似た症状を引き起こす可能性がありますので注意して鑑賞して下さい”というのはほんとうで、体感型パニック・アクションの名に恥じぬカメラワークの乱雑さ。しかし、素人っぽさがいい感じに丸出しなのに、リアリティに欠けるのは何故でしょう。米軍のヘリに乗り込んで、上空から“あれ”を見下ろした時だけ、それっぽいな、と思った。もしかしたら無意識にニュースでそういう映像を見慣れているのかも。小説ならまだいいけれど映画、しかも洋画でこういう終わりは、個人的にはすきではない。
気になった画は、地下鉄のホームでロブに寄り添うリリーと、アパートの階段を上りながらあれは米軍が造ったものなのでは無いかと言うシーンくらい。ロブを抱きしめるリリーからは女性の強さみたいなものを感じた。女性って、身体が柔らかいでしょう、だから、寄り添うだけで男性に対して何らかの効果が在る。リリーは、自身もギリギリの状況でロブを抱きしめた。あの行為は何処か象徴的だったように思う。ああいうのは女性の遺伝子に組み込まれているものなのでしょうか? でも、日本人女性があのシーンをすると、また少し何かが変わるような気もする。まあ、あれは、リリー自身も安心するんだろうけど、兎に角何故か、女性の柔らかさが持つ強さ、みたいなものを感じた。アパートの階段のシーンは、当たり前のことなんだけど、アメリカ人も軍を疑うことだってあるんだよなー、と。ほんとうに当たり前なんだけど、あたしだったらあんなにかっこいい兵隊さんに会った後だったらたぶんあんなこと思えない。うむ。
あとこれだけはどうしても言っておきたいのは、あれだけ、命張って助けに行く相手なんだから“一晩寝た”だけってのは無いだろ! そこに在るのは純愛で、ふたりはお互いしか見えていないバカップルで在るべきだ! ――と、盲目的純愛至上主義のみみさんは主張したい。

あれが米軍の兵器だったのかはわからないけれど、相変わらず、兵士というのはとってもかっこいいです。

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