とある地域で悪夢が終わりを告げた。

その悪夢の被害者は世界にとって重要な人物で、周りにいた人物達が彼女を保護し、傷つくことを防いだ。

大空と謳われる彼女は、自らを守る術があった。
そして、悪夢を倒す力と権力もあった。


しかし、優しき彼女は許したのだ。
悪夢の元凶も、己を傷つけた者も、何もかも。
彼女は最大級の慈悲を与えた。

彼女を守る者たちも、そんな彼女の気持ちを受け入れ元凶に処罰を下さなかった。
元凶は、そんな彼女の優しさに触れ、涙を流し謝罪した。

それから元凶は、生まれ変わったように正義感が強く優しい女性へと変化し、やがて真に愛しい人と出会い幸せを手に入れた。

そして悪夢から解放された大空も、最愛と仲間と共に、平和とはいえないが楽しき日々を送った。




しかし、後に再び悪夢は生まれる。
前よりも大きくなった悪夢は、1人の影を標的とし動き出した。
弱き彼は悪夢に呑まれるしかなかった。

立ち上がるのはキセキ。
あるスポーツにおいては神に等しき存在として讃えられる彼らは影を守るために立ち上がる。

そして、彼らは出会うのだ。
悪夢を終わらせる為に絶対に必要な存在である大空に。

優しき彼女は立ち上がる。
己と同じ目に遭った影を助ける為に。


大空と影。




「助けて」と言えない影に
「大丈夫だよ」と大空は微笑んだ。







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