「ナールト!」
「わっ…名前姉ちゃん!どうしたんだってば?」
「いや、別段用件はないんだけどね。」
「それなら、気配消して後ろに立つのやめろってばよ!」
「でも、そこはわたし忍者だし。それにもう気配消すのは癖だし。」
「だとしても、びっくりするってば!」
「そこは、ナルトくんがわたしの気配を読めるように成長しなきゃだよ。」
「そうは言ったってば…気配とか、オレ読めねーし…。」
「だーかーらー、読めるように修業するんだよ、そこは!」
「えー!オレはもっとバリバリ忍術の修業がしたいってばよ!」
「敵の気配が読めないようでは、忍術増やしたって無意味!」
「そんなことないってば!」
「じゃあ、奇襲かけられたらどうすんのよ?」
「そん時は、ババッてやってバババッて敵を倒すってば!」
「バババッてやる前に、敵に気付かなきゃダメじゃない。」
「あ…うー…。」
「ダメだこりゃ。」
「そんなことより!姉ちゃん!」
「ん?なにナルトくん。」
「その紙袋はなんだってば?」
「あ、そうだったそうだった。」
「?」
「さっき、別段用件はないって言ったの覚えてる?」
「んー。あ!覚えてるってばよ!」
「あれ、ウソ。」
「ウソだってば?」
「本当はね、今日は君に渡したいものがあります。その用件で来ました。」
「えっえっ!なんだってば?」
「おっ、いつにも増して目が輝いて来てるねナルトくん。」
「何かな、何かな!一楽の割引券かな?一楽のトッピング無料券かな?」
「って、君の頭の中は一楽のラーメンでいっぱいか!」
「オレってば、一楽のラーメン以外のラーメンには興味ねーってば!」
「はいはい。でも、残念でしたー。」
「えー!!一楽のラーメン無料券じゃねーってば?」
「この袋の中に入っているのは…」
「入っているのは…?」
「ホールケーキでしたぁー!」
「わーい、ケーキー!!」
「はい、どうぞー!ナルトくんだけの為に手に入れたホールケーキでーす!」
「何かしらねーけど、ケーキ嬉しいってば!」
「うむうむ。ナルトくんが喜んでくれてお姉ちゃんも嬉しいよ。」
「でも、なんでケーキなんだってば?」
「あれま…この子、もしかして忘れてるの?」
「え、何がだってばよ。…にやにやしてねーで教えてくれよ、姉ちゃん!」
「そっか。ここ最近、カカシさんの班は任務で忙しかったもんね。子守りの。」
「一言余計だってばよ、姉ちゃん!」
「あら、ナルトくん。わたしは事実を述べただーけ。」
「むき〜っ!」
「子守りって言ってもお猿さんの子守りだもん。大変だったんでしょ?
サスケくんなんて、見てるこちらも萎えるくらいにげっそりしてたもの。」
「さっ、サスケのことなんて、今はどうでも良いってば!」
「何よ、ムキになっちゃって…ナルトくん、それはただ可愛いだけだぞ。」
「可愛いって言われたって、男はうれしくねーもん!」
「そんなにほっぺた膨らませて…本当に子どもみたいね。うりうり〜」
「って、そう言いながらオレのほっぺたつつくなってばよ!」
「あらまぁ。ふふふ、ごめんね。」
「べ、別に良いってば…。」
「ふぅ。それなら、仕方ない。日付感覚が全くピンときてない君に
お姉ちゃんから教えてあげよう!今日がどんなに素晴らしい日かを!」
「だから、そのにやにや顔を止めろってばよ!」
「こっちからしたら、今日はにやにやデーなんだからそこは多めにみてよ。」
「にやにやデーって何だってば…っ!」
「ナルト、目瞑って?」
「えっ、あ、うんってば…」
\ハッピーバースデー ナルト/
「ねっ姉ちゃんっっ!!?今の、今のっ!?」
「これで君も、また一段。大人の階段を登ったのねっ!」
「ほっぺた、に何か、やわらかくて、あったかいのが…ぷにって…きゃー!!」
「なんだなんだ? ふふふ、耳まで真っ赤にして…。」
「みっ、見るなってばよ!うわぁぁあああ!!!」
「だからね、ナルトくん。それは可愛いだけだってば!」
(ほっぺたにちゅーしたくらいで、こんなに真っ赤になるなんて!)
(ふふふ、まだまだナルトくんはお子様なんだねぇ〜)
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20121010
うまれてきてくれて ありがとう。
これからもわたしに元気と諦めないド根性をわけてください。
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