晴天と昼寝とキスと(那千)


今日の天気は晴天。
ふわりと頬を掠める風が心地いい。千尋と那岐はいつものように2人で居た。というよりは、千尋が那岐にくっついてまわってるだけ、という表現の方が正しいかもしれない。那岐は特に気にもせず、絶好の昼寝ポイントである緑が多い中庭に向かう。中庭なのに、校舎からは見えず、人も来ない。今日のような晴天になると、日当たりもよく、風も優しく吹く。那岐にとってはこの上なく良好な環境なのだ。

昼食をとった後、ごろりと横になり、眠る体制に入る。
千尋に「昼休みが終わる5分前には起こして。授業サボるとうるさいから」なんて言って。

しばらくすると寝息が聞こえてくる。隣に座っている千尋は飽きること無く那岐の寝顔を見る。千尋にとってはこの時間が1番幸せな時間なのだ。誰に何を言われるわけでもなく、無条件で那岐の傍にいられる。寝顔を見ながら那岐の髪を撫でる。自分と同じ色の、同じ香りのする髪。サラサラと滑る指通りが心地いい。那岐の傍にいるとドキドキする反面、安心感に包まれる。風早に抱くそれとは別の。


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