「那岐、好きよ」

自然と、言葉が滑り落ちていた。なんだかそれだけでは物足りず、頬に1つキスを落とす。

「……千尋」

びくり、と肩が揺れた。

「な、ぎ?起きてたの?」

「……少し前に起きた。」

「少し前って…?」

「髪を触られるあたりから」

「……って!それじゃ寝たふりしてたの!?」

「人聞きの悪い事言わないでくれ。寝たふりなんてしてないさ。起きようと思ったら千尋がキスしてきたんだろ?」


うう、と唸る。
何をしているのだろう、自分は。冷静になれば、那岐にキスなんて、いや、キスした事を後悔している訳ではないが……。

グルグルと考えている千尋に那岐はため息をつき、

「千尋、こういう時のキスは普通こっちじゃない?」

と、自分の唇を千尋のそれに当てる。優しく、慈しむように……。
「な、那岐っ!」

「先にしてきたのは千尋だろ?」
「っ!那岐のばかぁ!大嫌いっ!」

「はいはい。僕は好きだけど。千尋の事」


「っ!卑怯だよっ!」


「何が?僕は本当の事を言っただけ」




柔らかな日差しの中で、2人は今日も2人だけの時間を過ごす。誰にも邪魔される事のない、優しく穏やか時間。





【作者様より】
はい、懲りずに参加しています。藍川です。素敵な企画なものですからつい……(・ω・;)
今回の小説のコンセプトは「いちゃついちゃえよ☆那千」です。
あ、小説のタイトルセンスないとかのツッコミはダメですよ?(笑)そこは元からなので(苦笑)
公式の那岐恋愛ボイスを聞いてたら、昼寝+キスというシチュが頭に浮かびまして、勢いで書き上げました(苦笑)甘く出来てるといいなぁ……。


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