気がついたら真っ白だった







はっきりと覚えているのは、
冷たくて動かない身体と酷く重いまぶた




そしてただ
漠然と頭に浮かぶ、"死"





ぼやけすぎた頭には恐怖すら感じられなかった









意識が途切れるあと一足のところ、



私の身体があたたかい何かに包まれるのを感じた



閉じられたまぶたの間から、
まるで氷が溶けたかのように涙が止まらなかった






優しくて温かいそれはまるで、やわらかい



炎のよう








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