妹の憂鬱な日常



セレネside


「さて、お姉ちゃんは今日遅くなるって言ってたし、先にお風呂入ろうかな。さっちゃんも入るー?」
『おう、当たり前だろ?悪魔とはいえ風呂に入らないのは流石にキツいわ』

サタンが聖騎士である獅朗ちゃんに憑依したことで、騎士團は今大騒ぎだ。現在サタンは僕の元で物質界ライフを満喫することに決めたので、居候ということになる。
………こんなこと上にバレたら大変な事になるね、特にお姉ちゃんは僕よりもサタンのこと根に持ってるし。
僕は猫又のサタンを頭に乗せ、着替えを持って脱衣場へと向かった。

『つーか旧男子寮なのに男湯と女湯両方あるってどういうことだよ』
「さぁ?サマエルに聞かないと分かんないよ。もしかしたら昔男と偽って入学してきた女の子がいたりして」
『なんだその漫画みたいな展開。…………てかお前、12歳にもなってうさぎパンツかよ』
「なッ……!!人の下着ジロジロ見ないでよエロ魔神ッ!!猫又の姿なんだからすぐにお風呂入れるでしょ?先に入っててよ!!」
『俺に命令すんなっつーのッ!!』

そう言いつつもスタスタと風呂場へ向かうサタン。僕は溜め息をつきながら体にタオルを巻き、風呂場の椅子に座って頭を洗いだす。
えーっとシャンプーシャンプー………頭洗う時って未だに目を瞑ってないと駄目なんだよねぇ僕。あれ?シャンプー何処だー?

「さっちゃんシャンプー取ってー!」
『ほらよ』
「ありが……って、え?」

え、ちょっと待って、今ついさっちゃんに取ってって言ったけどさ、猫又の状態でお風呂に入ったんだから取れるわけ………
風呂桶のお湯で素早く顔を洗い、バッと隣を見るとそこには……案の定人型の姿になったさっちゃんがいた。

「くぁwせdrftgyふじこlp!?」
『あ?別にそんな驚くことねぇだろ。風呂くらいゆっくりさせろや』
「いやゆっくり以前の問題だよッ!!僕ら男女!!性別違うからね!?」
『良いじゃねぇかよお前まだガキだし。』
「子供の教育に悪いとかなんかあるでしょッ!?ていうかタオル巻いてタオルッ!!前隠してッ!!僕後で入るからさっちゃんから先に入ってッ!!」
『なんだよ照れてんのか?俺様が洗ってやるからさっさと入ろうぜェ♪』ニヤリ
「ぎゃぁぁあああッ!!」

さっちゃんは指パッチン一つでタオルを腰に巻き、ニヤニヤしながら僕に近づいてくる。僕の反応見て楽しまないでよ馬鹿サタンッ!!
僕は逃げようと抵抗したが魔神に敵うわけもなく、隅々まで綺麗さっぱり洗われました………まるで家族で背中流しっこするようなノリで。

「うぅ……もうお嫁にいけない………」
『安心しろ、もしお前が人間に嫁ごうもんならソイツ燃やしてやるよ。あー子供体温あったけー』
「何それ理不尽ッ!!ていうか悪魔なら良いんだ!?」
『俺の息子達の誰かならまだ許すぞ?』
「なんで王と結婚しなきゃいけないの…“まだ”って何なの“まだ”って!!」
『お前のモノは俺のモノ、俺のモノも俺のモノ』
「出たよジャイアニズム…」

こんな事がいつまでも続くんじゃ、折角のお風呂で癒されないじゃないか。
浴槽に浸かってさっちゃんの胡座の上で抱き締められながら、僕は今日一番の重い溜め息をついた。


To be continued…
*H26.12/25 執筆。


おまけ
会話文のみ
※悪魔達に恋愛感情はありません、
愛は執着の妄想だと語るのが悪魔です(笑)


セレネ「こないださっちゃんに、僕が人間と結婚したらソイツ燃やしてやるって言われたんだけど酷くない?」

アマ「僕も父上に賛成です」

セレネ「アマイモンまで酷いッ!!」

アス「お前はガキのままでいろよチビ、お前が大人になるなんて想像もつかねぇ」

メフィ「我々はこんな風に嫉妬深い上に貴女に執着していますからねぇ、もし誰かと結婚しようものなら………
その男をアマイモンが茨で締め上げ、アスタロトが体を腐らせ、最後に私が体をバラバラに何処かへ飛ばすでしょうね★」

セレネ「つまり空間を切り離して無理矢理切断ッ!?怖いよッ!!皆鬼畜過ぎるよッ!!」

サ『じゃあ俺の息子達の誰かと結婚すりゃあ良いだろ?結婚するなら長男から先か…………ルシフェルはどうだ?それかもういっそ結婚せずに独身でいろよ』

メフィ「兄上だけは絶対にやめてくださいッ!!」

サ『お前本当にアイツ嫌いだよなァ、まぁ確かにアイツ変わってるけどな』

アマ「じゃあ僕が貰います」

メフィ「誰がお前なんかに主をやるかこの愚弟がッ!!そもそもお前に結婚はまだ早いッ!!(精神年齢的に)」


恋人とか付き合うという概念をすっ飛ばして結婚……?
寧ろ政略結婚な気ガス。
終われ(^q^)



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