PAST CLAP | ナノ



14th





「ダイエット?そんなの必要無えだろ。」

あっけらかんとそう言い放つサンジを
ギロりと睨みつけると
え?どうした?という彼に
声思わずを荒らげた。

「サンジって女の気持ち分かってそうで
全然分かってないよね!」

ナミとロビンと私を見比べても
そう言えるのか?
あの人達は私と同じ生き物だぞ?
同じ女性なんだぞ?なんだこの違いは。

だって本当の事だろ、と
悪びれる様子も無いサンジに
唇を噛み締めて私はまた吠えた。


「とにかく!
今日から私の食事量少なめにして!」
「無理に食わせる気は無えが
体調も良好、食欲も旺盛、
痩せる必要も無し。
だからその注文は却下だな。」
「何でよ!彼女が綺麗になるんだから
サンジにだってメリットありでしょ!」

犬のようにキャンキャン大声を出す
私を一瞥して、
サンジは新しい煙草を
取り出しながらはあ、とため息をついた。

「…それ以上美しくなって
どうするつもりですか?お嬢さん。」
「嫌味ですか!?嫌味ですね!?」
「本気で聞いてんだよ。
俺は今の君が好きなんだ。
今以上に綺麗になって他の野郎共に
狙われでもしたらって想像しただけで、」

嫉妬で狂っちまいそうだ、と
私の耳元で囁くサンジに
私は結局丸め込まれてしまうのだった。






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