valentine

バレンタイン限定拍手の没。
貧乏性なので載せてみる。




バレンタイン、なんてものは基本的に姉と綱吉、後女の子友達にしか配らない。
そして、バレンタインがチョコレートを贈る日なのは日本だけだということをすっかり失念していた。
それ故現在、困ってます。

「なぁ、受け取ってくれよ」
「跳ね馬のを受け取る必要はねぇぞぉ。こっちを取れ」

いや正直どっちも要らない………!!
鮮やかな赤い色をした薔薇の花束が、ディーノさんとスペルビのそれぞれの手から私に差し出される。
学校から帰ってきて、部屋に戻ったらそこで待ち構えていた2人(ベランダから侵入したらしい。ベランダに靴が並んで置いてあった)に、深い深いため息を吐いた。

「イタリアのバレンタインって、『恋人同士が愛を確かめ合う日』ですよね」
「ああ」
「私、誰とも付き合ってませんけど、」
「男から女に花を贈ることは多々あることだぁ」
「いや、だから、」

ここは日本で私は日本人だっつの。
だいたい、

「花束なら間に合ってます!」

朝一番に抱えきれないほど大きな花束が届いた。ティモからだ。
ティモからなら納得できる。だって私、あの人の『雪』だもん………!!
私は私でティモに手紙とネクタイピンを贈った。届いてるといいなぁ。

「じゃあさ、」

ディーノさんが花束を脇に置いて私の手を取った。
きゅ、と口を閉じると垂れ目なその瞳を緩ませるようにして笑う。

「お前からのチョコ、ないのか?」
「ありませんよ」

間髪入れずに答える。
来るかどうかわからない人の代物を作っておけるほど私は優しくないし、食べ物も優しくない。2、3日冷蔵庫に放置とか可哀想だ。









と、22才組のバレンタインなお話を書こうとしたけれど全く面白くないので没。
さらにいうなら主人公がツン過ぎてなんか本編と違うから没。

季節限定は難しいなぁ。



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