『スカル:ケーキバイキングとか一緒に行ってみるというのはどうでしょうか?』という素敵なネタを頂いたのですが、なんかズレたので没。
でも貧乏性なので載せてみる。
『もしもし、スカル君』
「………静玖?」
プライベート用の携帯に電話があった。
それは、番号を教えていない静玖からだった。
………誰に聞いたんだ、この番号。
『あのさ、スカル君、日曜日、暇? 日本に来る予定、ある?』
「明後日? 空いてるけど、何かあるのか?」
『………デート、しませんか!』
「は、」
あまりの言葉に驚きすぎて携帯を危うく落とすところだった。
☆ ☆ ☆ ☆
「『デート』ってこういう意味か」
「や、ごめんね、スカル君。私、こういう所一緒に来る友達居なくてさ」
リボ先生から聞き出したスカル君に連絡を入れたのは金曜日。
気合いで呪いを解いた大人なスカル君を連れてきたのは、ラ・ナミモリーヌとは違うケーキ屋だった。
う、だって、だって。
「期間限定でカップルで来ると食べ放題半額、か………。ボンゴレとか守護者とか居ただろう?」
「綱吉は今日、リボ先生との修行。山本君や獄寺君とはこんなお店に来るほど仲良くないし、」
雲雀先輩を誘える筈もなければ、骸くんもちょっと………。いや、骸くんの場合は連絡先がわからないというのもあるんだけど。
正一くんはちょっと誘いにくいんだよね、塾とかあるし。
だからつい、スカル君を誘っちゃったんだけど………。
「なんかごめんね、スカル君」
「いや、大丈夫だけど………。俺で良かったのか?」
「うん?」
「バイパー………マーモンとかも居ただろう?」
「マモ君はザンザスさんに許可取らなきゃいけないから面倒なんだもん」
フォークをシフォンケーキにぷすりと刺した。
それから一口大に切ってずいっとスカル君に差し出すと、スカル君はかっと頬を赤くしてから、ぱくりと食らいつく。
もぐもぐと咀嚼した後、うなだれるようにスカル君は頭を抱えた。
「スカル君?」
「………お前、誰彼構わずやるのか?」
「いや? なんかスカル君、甘いもの好きそうだからつい」
綱吉とは良くやり合うけど、その他の人とはやらないからなぁ。
そう呟いた私もシフォンケーキを食べれば、スカル君がさくりとガトーショコラにフォークを刺してほら、とこちらに向けてきた。
え、
「俺にやっておいて自分はやらないのか?」
「う、」
「ほら、早く」
差し出されたフォークに恐る恐る食らいつく。
ああもう、綱吉にやる癖でやってしまったけれど、とっても恥ずかしかった。
ごめんね、スカル君………!
「わかったか?」
「うん、ごめん」
「………まぁ、他の誰に頼むことなく俺を選んだことは誉めてやるから、」
ぽむぽむとスカル君に頭を叩かれる。
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さて、ここから先が思い浮かばずに没行き。
自分のスランプさがよくわかる作品です。