夜、夢の中でメガネをかけた優しそうな男の人とあった。
「あなたが名前さんですね?はじめまして」
『は、はじめまして…あの…?』
「私はクロウ・リード。対価を払ってその鍵を渡し、あなたを呼んだのは私です。」
『なぜ私を?』
「近い未来のためです。」
近い未来…
『それは私がやるべきことなんですか?』
「そうです。あなたのためにも。」
『わかりました。』
私は未来のなにかのため、力を使いこなそう。
高校生になった私は夢でたまにクロウにあうだけになった。
それでも力をつけた分、色々わかってきた。
『ゆーこー!』
「なーに?」
『お客様だよー』
「また変なのがきたわね…」
そんなことをいった侑子はどこか楽しそうだった。
お茶でももっていくか。
侑子には湯のみに酒を入れ、お客様には紅茶を入れ、部屋に持って行くと…侑子の発言に突っ込みまくる四月一日くんがいて…
『漫才?』
「どこが漫才ですか!!」
お客様である四月一日くんに怒られた。
「ちょっと家のかわいい居候に当たらないでよね〜」
侑子がそう言うとハッとした四月一日くんに「ごめんなさい」と謝られた。
四月一日くんはいい人ってことはわかるから『全然大丈夫だよ』と返す。
『さて、侑子。私準備するね』
「あら、もうそんな時期?」
私たちの会話にハテナマークを飛ばしている四月一日くん。
「なにかするんですか?」
『うん、これから引っ越しの準備なの…私がやるべきことが待ってる町への。』
「…はやいわね。名前、いつでも来なさい。」
『ありがとう…お世話になりました。』
侑子の少し寂しそうな顔が私を見送った。