夢の中でも愛を囁く 


寝ようとしたところで、ドアがノックされる。入ってきた男性は真っ直ぐベッドまで来ると隣に入り込んできた。
「……何してやがる。」
「だって、最近ロー眠れてないでしょ?なんか昨日も俺の部屋に来てたし。なのに全然何も言ってくれないんだもん。」
だから俺が行くしかないよね。と、さも当然のように男性は言う。気付いていたのか。気付いた上でこいつは態度を変えなかったのか。そう思うとなんだか怒りが湧いてきて、瞼を閉じて眠ろうとしている男性の額にでこぴんを食らわせた。

夢の中でも愛を囁く
(結局全部夢の中のことさ)



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