「あ、お帰りなさいクラウド。」
クラウド、と呼ばれた青年を見たときミカルは声を上げた。
「あ・・・」
それと同時に、うっすらと驚いたような顔を見せたクラウド。
「あら、顔見知りだったの?ミカル、クラウドよ。私の幼馴染で今一緒に働いてるの」
「そうだったんだ。うん、あのねこの間・・」
と話しだそうとした瞬間ミカルの携帯が鳴った。
「あ、ラディさんからだ。ごめん、戻るね!!またね」
急ぎ足で店を出たミカルをティファは笑って見送り、バレットは神羅について考えふけってしまった。
クラウドもまたミカルの後姿を見送り、視線をテレビへと向けた。
「そう、クラウド、ミカルとどこで知り合ったの?」
カウンターに座るクラウドにティファは問いかけた。
「・・バーで働いてるだろ?」
「あぁ、そうね。あの子時々演奏してるって・・・」
それと同時にバレットの雄たけびのような声が響いた。
「それか!!!!」
「もう、バレット!声が大きいわよ・・・」
「いやな、なんでミカルに神羅がピアノ演奏をって思ったんだがよ、多分あそこのマスターのことを餌に強請られたんじゃねーかなって。」
「そういえば、マスターさんたしか・・・お金のことでちょっと巻き込まれちゃったって話聞いたわね」
「だから、それをチャラにする代わりに出ろって言ったんだろ。っかーーー!相変わらず汚ぇことすんな神羅は!!」
ピアノ演奏、という言葉を聞きクラウドはミカルと出会ったバーでのことを思い出した。