鳴門 | ナノ
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15.


「まったく! 青春しているな、お前等―っ!」

サスケとリーさんの決闘? 喧嘩? の仲裁に現れたのはリーさん以上に色々な意味で濃ゆい人だった。私達があまりのインパクトの強さに固まっている間にもリーさんとガイ先生(さっきリーさんがそう呼んでいた)が熱い抱擁を交わしていて、かと思えば今度は先生の視線がこっちに向いて───……。

「ところで、カカシ先生は元気かい?」
「! カカシを知ってんのか?」
「知っているも何も……」

クククッ、と含み笑いを浮かべるガイ先生が瞬きの合間に目の前から消えた。

「人は俺達のことを永遠のライバルと呼ぶ。50勝49敗……カカシより強いよ、俺は」

ガイ先生は私達の背後へ一瞬で移動した。
早過ぎて目で追うことは出来ないけれど、感覚でならどうにか追えないこともない……かもしれない。再不斬や白から感じた嫌なものに比べればかなり薄いけれど、強く意識すれば近いものを感じ取れるから。まあ、見失わないからと言って反応出来るようになるかと言えばそれはまた別の話なのだけれど。

「(ほう? このスピードを追えるか)───君は、不知火なまえだね? ゲンマから話は聞いているよ」
「! 兄を知っているんですか?」
「知っているも何も、同じ班の仲間だったからね。君の受験をとても喜んでいたよ。君にとって良い結果になれば良いとも」
「! ゲンマが……」

始まる前と言うのもあって家の中でもその手の話をなるべく避けていたから、兄が考えていることや気持ちもちゃんと聞いたことがなかった。だから、こうして周りから兄の気持ちを聞けるのは素直に嬉しい。それだけ兄が期待してくれていると言うことでもあるだろうから。

「さて、リーも君達もそろそろ教室へ行った方が良いな。じゃあ、頑張れよ。リー!」
「押忍! サスケくん、最後に一つ言っておきます。さっき僕は嘘を言いました。恐らく木ノ葉の下忍で最も強い男は僕のチーム内にいる。そいつを倒すために出場するんです。そして、君もターゲットの一人。覚悟しておいてください!」
「…、…」
「サスケくん……」
「ケッ、なーんだ! うちは一族も大したことねーんじゃねえの?」
「ナルト!」
「うるせえ。次はあいつを伸してやる」
「フン。ボロ負けしたくせによ」
「ナルト、言い過ぎだよ。君だってリーさんにコテンパンにやられたでしょ?」
「うっ…!」
「でも、確かにサスケはあの人のことを甘く見過ぎたね。あの人の手、ボロボロだったし、あの自信はそれだけ修行も経験も積んで来たからだと思う。それこそ私達の比じゃないくらい」
「……フン。面白くなって来たじゃねえか、中忍試験のこの先がよ。行くか、ナルト! サクラ! なまえ!」
「うん!」

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