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「あぁあ、ン…ひぁあ゛!」
「…本当に、可愛いなお前…、」
イきっぱなしで俺の腹に精液をぶち撒けて喘ぎ泣き続けている緑間。…恐らくもうすでに俺の声なんて聞こえていないだろう。だからこそこんな“俺らしくない”甘い台詞だって吐ける。
俺は一向に萎えない緑間の小せぇチンポと自分のものを擦り合わせて、同時に擦る。緑間と触れ合えるだけでも十分過ぎるというのに、ビクンビクンと脈打つ緑間のペニスは俺のものに刺激を与えてくるのだ。
「ひぁあ…ああァっ!」
下から突き上げるように腰を動かせば、緑間は飲み込めなくなったのだろう涎を口端から零しながら、気持ち良さそうに喘ぐ。はっはっと息を荒げながら喘ぐ緑間の姿は本当にエロくて可愛い。
もっと緑間の善がる姿が見たい。
俺の手でもっと緑間を苛めたい。
緑間の前だと自分のサディストな部分を抑えることなんか出来ない。未だにイきっぱなしな緑間のペニスを自分のもので下から突くように擦りながら、柔らかい尻タブを両手で鷲掴む。
「ひぁああ…ぁああっ?!」
そうすれば緑間は予想以上に気持ち良さそうに喘ぐ。
次第に緑間の腰も揺れ出してきた。その動きが堪らなくエロくて、俺の息も乱れ出す。
鷲掴みにした柔らかい尻タブを乱暴に揉みしだき、左右に開けば、緑間は更に喘ぎ鳴く。
「ああ…ぁあ、んぁあ…ふぁ…っ」
「……ああ、堪らねぇよ…、本当…」
「ンァ、あ…あ、あいざき…ぃ、」
緑間は腰をゆるゆると腰を動かし、俺の胸元に顔を埋め、俺の匂いをはふはふと息を乱しながら嗅ぐ。
「……緑間、」
俺にしがみ付きながら身体を震わせながら射精し続ける緑間が凄く愛おしく思える。
……ああ、だけど何故だろうか?
苛々する。
何に腹が立っているのかというと、“自分の匂い”に対してだ。まさか自分の体臭に嫉妬する日が来るとは思ってもいなかった。
だけどむかつく。腹が立つ。苛々する。
緑間は“俺”が好きなのだろうか?
それとも“俺の匂いだけ”が好きなのだろうか?
「……クソっ、」
この苛立ちを何処にぶつけていいのか分からず、俺は二人分のペニスを同時に乱暴に扱く。
「……お前は、俺だけ見てればいいんだよ!」
どうせ今の緑間には俺の声なんて届いていない。
それに理性が失い掛けていた今だからこそ、すんなりと自分の気持ちを吐き出せたのかもしれない。
「…緑間、
…好きだ、」
まるで独り言のように何度も何度も囁く。
緑間を前にして初めて口にしたこの言葉。
口にすれば、今まで胸の中でもやもやしていたものが、少しだけ晴れたような気がした。
「…愛してる、」
そして再度下から突き上げるように動かした。
そうすればイきっぱなしだった緑間はもちろんのこと、俺も限界はすぐそこに来ていて、溜まりに溜まった精液を吐き出した。
「あ…、ぐ、…ひあぁあ…ああ゛」
「……っ、…は、」
二人分の精液が俺の手の平、そして互いの腹に掛かり、グチャヌチャと卑猥な音を立てて糸を引く。
「……は、…」
静かな室内には俺と緑間の乱れた呼吸と、緑間の余韻に浸るような甘い声が響き渡った。
本当ならば、今すぐ緑間の身体を抱き寄せて、その細い身体をおもいきり抱き締めてやりたいところだが、今の俺にはそんな資格はない。
…おもいっきりイったせいか身体が重い。
二人分の精液の所為でグチャグチャになってしまった緑間の身体やベッドシーツをそのままにしておくには気が引けて、俺は重い腰を上げた。
「…少し待ってろ。」
俺の声など既に聞こえていないだろうと思いながらも、何も言わずに側を離れることに気が引けて、一応一言声を掛けて部屋から出ようとしたら…、
「……ね…ぇ?」
……不意に後ろから声を掛けられた。
『身体は大丈夫か?』
『水飲むか?』
そんな気遣う台詞すら出ないほど俺は焦っていた。
…何故なら次に緑間の口から出るだろう言葉は安易に予想出来ていたから。
「…好き、
…って本当…?
「……っ、」
ああ、やっちまった…。
気遣う台詞などもう出るわけがない。
…それよりお前、
いつから俺の台詞聞いてたんだよ?
END
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