「た、…高瀬!」
「ん…?」
俺が真剣な目で高瀬の名前を呼ぶと、俺の頬を撫でていた高瀬の手が止まった。
「お、俺分かったよ。……そ、その高瀬の気持ちが……」
「……………」
高瀬も俺に真剣な眼差しを向けてくる。
だけどやっぱり何処かギラギラして怖い。
……で、でもちゃんと言わないと、俺の気持ちを。
「…そ、そのびっくりしたけど、高瀬にそう思ってくれてると分かって、俺……嬉しい。」
「……………お前………っ」
「うん。なろう!」
「………じゃぁ……、OKってことか?」
不安と、そして何処か期待を含んだ高瀬の眼差しに、俺は笑う。
「うん、もちろんだよ。なろうよ!
親友に!」
うん。嬉しい。
まさか高瀬が俺と親友になりたいと思ってくれてたなんて。
高瀬はちょっと怖いけど、根はいい奴だ。
きっと俺以外のアドレスを消したのは、俺のアドレスを消してしまった懺悔に違いない。
「…………って、……あれ?高瀬?」
「………………」
高瀬を覗き見ると、今までに見たことないくらい眉間に皺を寄せて、俺を睨んでいた。
…あ、……あれぇ?
何で………?
ガンッ!
「ひゃ……っ」
すると高瀬は俺の椅子をおもいっきり蹴ってきた。
「………っ、……この、
鈍感野郎が!」
高瀬はそう言うと、また俺の椅子を強く蹴ってきた。
な、…何でだよ?!
俺間違ったこと言ってしまったのか?!
52/300