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「…だが、仁湖…」

「……抜いちゃ、駄目ぇ…っ」

「クソ、…可愛い……っ、」

「ひぐぅ…っ?!」


すると急に中に入っていた高瀬のペニスが、ドクンっと脈を打ち、更に質量を増やした。



「ひぁあ…、ふぁ、…苦し…、」

「…悪い……」

「……ああ…ン、…ひっ、」


一生懸命苦しさを耐えていたら、俺の頬にピチャと水滴が落ちてきた。俺は瞑っていた目を開けると、…そこには額に汗を滲ませて、苦しそうに眉間に皺を寄せている高瀬が居た。


「……ぁ、…」

「…大丈夫か…?」


…俺はそこでやっと高瀬も苦しいのだと分かった。
自分の事で精一杯になっていて、全然高瀬の事を考えられていなかった。俺が力を入れているから、きっと高瀬のを締め付けてしまって、痛みを与えているに違いない。


「……仁湖、悪い…」


高瀬だって苦しいと思うのに、全然弱音なんか吐かずに、俺のことばかりを気にしてくれている。
……ああ、やばい泣きそう。


「……た、かせ、…痛い?」

「…馬鹿、…狂いそうなほど気持ち良いに決まってる。」

「ン、…もっと、…良くしてあげるから…」


俺は力を抜くために、深く深呼吸をする。
……大丈夫、苦しいのはきっと今だけだ。


「あ、…ひぅ、ぐ、…ああ…ァ」


高瀬の事が大好きだ。
だからもっと気持ちよくなってもらいたい。
…俺の“初めて”を、高瀬の“初めて”を最高の形で迎えたい。


「…全部、はい…ってる…?」

「いや、…まだ全然…、」

「ン、…ぅ、…く、入れて…?」

「仁湖……?」

「奥まで、高瀬を頂戴……?」

「……っ、……クソ、煽りやがって…、」


どうなっても知らねぇぞ、と高瀬は少し心配そうに言うと、俺の願い通り、根元まで全部入れてくれた。



「…ひ、ぐ、…ぁああ…っ!」

「……仁湖、…にこ…」

「ン、…ぁあ…、ひぁあ…ぅ」


…全部入っている。
高瀬のペニスが、俺の中に入っている。
……やっと、やっと俺たちは繋がれたんだ。

その嬉しさで俺は痛みなんか忘れて、ただひたすら喜んだ。



「高瀬ぇ、…ひぅ、…好き…ぃ」

「……仁湖、俺もだ…、」


汗でグチャグチャな俺達。
だがそんな事を気にせず、抱き合った。


「ひぁ、ああ…ァン」

「……仁湖、最高に気持ち良くしてやるからな…、」

「…ン、…も、…高瀬の、好きにして…っ」


本心からそう言えば、急に高瀬の頬が赤くなった。



「頼むから、…これ以上煽るな。」

「…ひぁあ…?」


おかしくなりそうだ、…切羽詰った表情で高瀬はそう言う。その表情さえ男らしく色っぽい。
俺は本当に高瀬の事が好きだ。
好き過ぎて、堪らない。




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