桜が散って掃除が大変になる時期。
新学期は始まる。
俺のクラスは2-B。
どうか厄介な不良がたくさん居るようなクラスではないように…。
そして欲を言えば、可愛い女の子が居るクラスでありますように…。
俺はそう心から願った。
一年のときは、不良といっても結構優しい人たちばかりのクラスに入っていたから何事もなく平和に過ごせた。
「…今回もそうだといいなぁ。」
俺は一人ぼやきながら、座る席が書いてある紙を見た。
「……えーと、中村仁湖は……と、
おっ!一番後ろの席じゃん、ついてるなぁ、俺。」
窓際から二列目の一番後ろ。
結構いい席になったな。
そしてチラリと目に入った、俺の隣の席の“葵”という名前。
えっ?!
も、もしかして、お、おおおおお女の子?!
まじかよ。
やべー、緊張してきた。
ニヤける顔を必死に抑えつつ、俺は鼻歌交じりで自分の席に座った。
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