19.星海坊主編2
私と万事屋一行と星海坊主さんは近くのファミレスに来ていた。星海坊主さんは優しくてチョコレートパフェを奢ってくれた。嬉しい。


神楽が星海坊主さんに銀ちゃんと新八くんの説明をしている。私の説明もしてたけど、クソみたいな説明だったので割愛させて頂く。



星海坊主さんは年頃の神楽が銀ちゃんみたいな男と一緒に住んでいるのが嫌らしく、どんどん話はややこしい方向へ向かっている。



「なるさん、あれちょっとケンカになりそうなんスけど」

「そだね」

「なんであんたそんなに平然とパフェ食ってんだァァァ!!」

「だって、勿体ない!」



折角奢って貰ったのに最後まで食べないのは、星海坊主さんにもパフェにも悪い。



「ほぁちゃああああ!!」



神楽の怒号と共に窓ガラスが盛大に割れる音。


そういえば神楽ってあんな可愛い顔してすごい天人なんだよね、たしか。



忘れたけど、にしても親子喧嘩やば···



「なるちゃんよォ、それ食ったらアイツらのとこ戻んな。ここにいたら巻き込まれるぞ」

「え···あ、うん」



私は銀ちゃんの助言通り、パフェを食べ終わったら親子喧嘩に巻き込まれないように屯所に戻った。




屯所に戻ると戻るで、えいりあんを片付けたであろう土方さんたちに捕まってしまい、ただ今、正座中です。


「おめぇ、なんであそこにいた」

「なに言ってんですか、銀行ですよ!銀行にお金おろしにいってただけに決まってんじゃないですか」



当たり前のこと聞かんで欲しい。



「じゃあなるちゃんはたまたまあそこに居合わせて、巻き込まれたってこと?」

「そうです」

「この前からとんだ災難だな」

「万事屋に関わるといつもこうです···いや、違うな?」



ただ巻き込まれたってことで私への変なお咎めはなく、説教コースは免れた。




あのあと、神楽大丈夫だったかな?
星海坊主さん、神楽連れ戻しにきたのかな?前、神楽出稼ぎに来たって言ってたし···買い物帰りに万事屋寄っていこ。
私は本日の夜ご飯の買い出しに向かった。


買い物を終え、万事屋に向かって歩いていたところ、銀ちゃんと定春が映画の呼び込みをしていた。あ、土方さんと原田さんが超絶絶賛していた。
”えいりあんVSやくざ”


というか、銀ちゃんたち演技下手


「銀ちゃん」

「おーなるちゃんじゃねぇか。どうした」

「神楽と新八くんは?」

「あー、やめた···」

「やめた??」

「この話は終いだ、終い!」



え?昨日の今日でやめたの?え?絶対昨日の神楽たち親子喧嘩のせい?


絶対銀ちゃん良かれと思って神楽に帰れって言ったパターンでしょ!


映画館のおばちゃんが呼び込みは意味無いって言っていたけど、銀ちゃんの呼び込みが下手だから?



「ホラ、本物のえいりあんが大騒ぎ起こしてるんだから」



え?昨日えいりあん退治したんじゃないの?
なんでまだ生きてんだよ、気持ち悪い。



一瞬、テレビに映ったのは見覚えのあるチャイナ服の少女。


銀ちゃんも神楽だと確信したのか定春と一緒にでて行った。



「銀ちゃん!私も連れて行って!」

「危ねぇーぞ!」

「友達だから神楽は!」



私は定春に乗っている銀ちゃんに手を伸ばして、定春に乗せてもらう。


「しっかり捕まってろよ!」

「うん」



私がターミナルに行ったところで出来ることはきっと何も無い。でも、神楽は友達だから、口悪いけど。


無事でいるのをこの目で確かめたい。








少女、友人の元へ急ぐ
(え?ま、銀ちゃん速い!!)(耳元だ喋んじゃねぇぇぇ!!)




[ prev next ]
Back to top

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -