君が好きな僕で良い。




*短い。







きみ、可愛いねぇと声を掛けられ、心底ウンザリして睨み上げた後、あぁ?キモいんだよと声を出せば、その低さに男だと気付いたソイツは一目散に逃げ出した。

『きみ、可愛いねぇ』
『…』
『よかったら、オネーサンとデートしない?』
『…笑えねぇよ、ばか』


一部始終を見ていたらしい、次に聞こえた女の声に、心の底からため息を吐いて。

『遅いぞ名前』
『ごめんね、でも時間前でしょ?』


腕に絡み付いて許して?なんて上目遣いで甘えられたら、俺も結局バカだから仕方ねーなと許してしまう。

…端から見たら女同士がいちゃついてるように見えるのかと思うと寒気がしたけど。







『やめようかな…』
『何を?』
『口紅』

手鏡で自分の唇を見ながらボヤけば、名前は何で?と首を傾げた。

『可愛いのに』
『…だからだよ』
『可愛いから化粧してるんじゃないの?』
『可愛い…つか、』

化粧して綺麗になる自分は凄く好きだ。
そこら辺の女よりも可愛いって自分でも思ってる。
現に(キモイけど)さっきのオッサンには"可愛い女の子"に見えたみたいだし?

何より名前に"可愛い"とか"綺麗"とか褒められるのが嬉しかった。
自分の彼女に言われて喜ぶような言葉じゃないけど…俺には何より嬉しい言葉だった。

…でも最近、なんか違うんだよな。


『何悩んでるのか知らないけど』
『…』
『隼総がしたいようにすれば良いんじゃない?』

名前はクスリと笑う。


『どんな隼総でも私は好きよ?』
『名前…』


でも、キスする時に唇に口紅が付かないのは少し寂しいかなー、なんて言うから、暫くはこのままで居よっかななんて。




単純な俺。




end



女装男子って、別にほーもーと言う訳でもなく、おかまちゃんな訳でもなく、ただただ自分が美しくなるのが楽しい!って人がいるらしい。
隼総はそんな感じかなって勝手に思ってる(フツーに女の子好きそう)




「男の娘夢」とかで拍手されますと、多分隼総になるので(←)出来ればキャラ名でよろしくにゃん(´;ω;`)


犬猫

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