金字塔(2/7)


沢田くん達は一旦過去に帰ってボンゴレT世から力の継承を行うらしい。そしてまた例のごとく私も同行。継承に関係ない人間とは言え、着いていかなければならないものなのだとか。

ワープした先は並盛神社。そして今回の沢田くん達の家庭教師、アルコバレーノの集結。つまりマーモン様と再会だ。


「今朝また勝手にどこかに行ったとかでスクアーロが騒いでたよ。迷惑料を貰いたいくらいだ」
「はあ。それは……置き手紙は置いてきたのですけれど…」


どうにも私が責められるのは納得いかない。迷惑料は払いませんよ、マーモン様。

ところで、沢田くん達がアルコバレーノの試練を受けてからこちらはまだ一日しか経っていないのだとか。また入江さんの装置の活躍、というわけですね。


「一体どんなことをするの?」
「さあな。だがこれから起こそうとしているのは、長いボンゴレの歴史でもまだ試したことのない危険な奇跡だ」


一か八かの賭けだ、とリボーン先生は仰る。もしかして彼らはリボーン先生から何も聞いていないまま過去に戻って来たのか?成る程。その方が面白そうだから、と先生なら考えそうなことだ。

リングを出せ、とのリボーン先生の指示通り沢田くんは右手を前に突き出した。それを見たユニさんが祈りを捧げる。と、ボンゴレリングとアルコバレーノのおしゃぶりが輝きだし一つのオレンジ色の炎が現れた。注意深くその炎を観察すると、その中に一人の人影がある。

「どうやら上手くいったみたいだな」その通りですね、とリボーン先生のお言葉に頷く。本当に奇跡と称するに相応しい。


「紹介するぞ。今、目の前にいるのはボンゴレT世。ボンゴレプリーモだ」


ボンゴレT世は明るい髪色をした若い男性であった。ボンゴレリングには初代ファミリーの遺志が宿っているのだとか。それを今回利用したらしい。

プリーモは沢田くんのファミリーの面々を眺め、ふむ、と呟いた。


「お前達はまだボンゴレの本当の力を継承していない」


リングに宿った初代の意思が彼らのことを認めれば、それは受け継がれるらしい。プリーモはそのまま消えてしまった。また試練、ですか……沢田くん達は苦労しますね。そしてまたただ働きするマーモン様も。心中お察しいたします。


<<< >>>

back




×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -