星の瞬き | ナノ

  閑話A


オレと九喇嘛の二人は久しぶりに人里に出てきた。生活必需品とかいるからな。

オレ達はなかなか人前に出てこない。こそこそ陰口を言われるのがオチだからだ。誰が好き好んでストレスを溜めに行かねばならない




買い物をするときは、まず店の前に行き、物陰に隠れて変化の術を使う。よく使うのは前世の姿だな。想像しやすいし。

時空間忍術で買った物を巻物にしまい、九喇嘛を抱えて歩き出す。


突き刺さる里の人間の目線。

今は三代目のじーさんが水晶で見てるかもしれないってことで今世の姿だ。だから買い物をするときも気配がないうちにさっと変化して、さっと買い物を終わらせる。

理由?なんとなくだよ


目線が煩わしいのか、ぐるぐると唸る九喇嘛。
お前目付き悪いのに、それ以上人を怖がらせてどうすんだよ

あー、それにしても早く家に帰りたいな


ふと、ある品物が目に留まる。
深い青、または群青色ともとれる四角い形をした眼鏡のフレーム。なかなか好みだ


「何してんだ、お前」


ショーウインドの前で買うか買わないべきかうんうんと悩んでいると声をかけられた。


「サスケか。この前振りだな」


そう、あの追いかけっこ以来。くっそあれ以来イタチにはつきまとわれるし。どうしてくれるんだ。


「これが欲しいのか?」


サスケが顎でしゃくったのはオレの今の悩みの種。


そうだけど、と頷けば店に入っていったサスケ。

何だなんだと待っていれば、店から出て来て「ん」と紙袋を渡される。

小首を傾げて中を見れば、あの眼鏡が。くれるのか、と尋ねれば無言の肯定。


「お、おお!サスケってばいいやつだな!」


早速眼鏡をかける。別に度が入ってるというわけではないから視界がぼやけたりはしない。


「サスケ、ありがとう!お礼にイタチへの好感度アップのため団子を奢ってやるってば!」

「何だ、そのお礼の仕方は」


町の中で
(それよりイタチに家に来るなら仕事しろって言ってほしいってば)
(兄さん…)


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