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一瞬の間を置いてまた一同口を開いた。


「ふぐぉっ!??貴様、今なんと…!!??」

「…えー…とマジバナかしら?おめでとう!ボスの子なんて素敵よっ!男の子だと良いわね」

「ねー、にんしんってなに?」

「その歳で妊娠とか勿体ないね。」

いざ人に話すとなって緊張していたスクアーロは意外にあっさり受け入れらて正直拍子抜けした。


「…まぁ、俺もあんま自覚ないんだけどよぉ。」

「ねー!にんしんってなに。」
「スクちゃんの子供が産まれるのよ。」

「マジでっ!王子超楽しみ!」
「う゛おぉい…そんなすぐじゃねぇぞぉ」


和やかになった空気をレヴィが一変させた。

「おい、貴様肝心なことを聞いてないぞ。ボスは!ボスはどうなったんだ!?急に国外留学なんて誰も信じちゃいないぞ」

「ちょっ…レヴィ!!」

ルッスが心配そうにスクアーロを振り返った。

「…ボス…は…ジジィに負けて、凍らされたんだぁ。死んではいないらしいが、仮死状態で目覚めるかどうかはわからねぇ」

「なん…だと…。くっ……ボス…!」
「シシッ、ジジィそんなに強いの?」
「スクアーロ…」
「子供は産むんだ?」


「大丈夫だぁ。きっと、目覚める。つーか、目覚めさせるぞぉ!そして腹の子は産む!」

ぐっと右手を握りしめ、スクアーロが勢いよく立ち上がった。


その後、一応現在組織のトップである副隊長のオッタビオにはスクアーロが妊娠していることだけを伝え、ザンザスのことは9代目からも極秘扱いにされたこともあり、公式の発表通りということにした。

オッタビオには子供の父親が誰かは言わなかったのだが元より見下されており、更に侮蔑の目で見られただけで追及などされることはなかった。





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