4 (…話?処罰なら命令じゃねぇのかぁ?) 老人が青年を振り返った。 「家光、少し席を外してくれないか。」 「しかし、9代目…」 「一応プライバシーもあるだろう?処罰とは別に…ちょっと、この子の個人的な部分の話もしなくちゃいけないんだ」 「…何かあったら呼んで下さい。」 スクアーロを一瞥すると、家光は廊下へ出て行った。病院の狭い個室には老人とスクアーロの2人きりになった。 「すまないね。まずは、君たちヴァリアーについての処分からだが」 急に、柔和な老人の目つきがボスの風貌になった。 「クーデターに関わった者は3ヶ月の謹慎、それ以外の者は一時的にボンゴレ内での雑務についてもらう。その間君たち幹部には監視がつく。」 「!?……それだけかぁ?!」 「ああ。」 (おかしい。仮にも大マフィア・しかも暗殺部隊だぞぉ?そんな甘い処分なんて) 「それに関しては後日文書がいくと思う。それと、君の事だが」 「なんだぁ?俺には別に何か処罰があんのかぁ?」 「いや、違うよ。その…、君は…女の子なんだね?」 「はぁ。」 あまりにも予想外の発言に、間の抜けた声が出た。意図がつかめず、淡い色の睫毛をパチパチとまばたかせる。 「ああ。すまないね、私はそれを知らなかったんだ。さっき医者から聞いて」 (医者?) 「まだ初期だが…君は、妊娠しているそうだ。」 [mokuji] [しおりを挟む] TOP |