| ５ ―お預けなんか習っちゃいない 「…なぁ……ザンザスぅ…」 腕の中でスクアーロが身じろいだ。時折上目遣いにこちらを見る。 「なんだ？」 言いたいことはわかっているが、あえて意地悪をした。普段ならさんざんキスをして、愛を囁いた後は大概セックスになだれ込む。 スクアーロの体はすでにそういうつもりになっているのだろう。 「…言ってみろ？」 ザンザスの言葉に、一瞬眉根を寄せ、ムッとしたような素振りを見せたスクアーロは「もうまてない」といった様子でザンザスの分厚い唇を噛んだ。 「ッ！？」 さっきまで大人しいと思っていたのに、いきなりのことでザンザスは思わず身を引いたところを逆にスクアーロに押し倒された。 「クッ…油断し過ぎだぁクソボス」 馬乗りになったスクアーロの白い指先が喉元に伸びてきて、太い首筋をサラリと撫で、喉仏から胸元へと滑り落ちるとシャツのボタンをひとつ外した。 「…っは…ぁ……ザンザス…」 熱っぽくキスを求めながらもその白い指先は外したボタンの間からシャツを割って素肌を撫でた。 「っ…」 時折ゾクリとするような緩い快感を与えながら、どんどんボタンを外していく。 素肌に触れる、垂れ落ちた銀髪がくすぐったい。 「スクアーロ…」 [mokuji] [しおりを挟む] TOP |