2 ―いざ我が道を進め 「お前、やることが突拍子なくて周りが振り回される…」 薄い唇にちゅっと軽くキスを落とした。 「そぉかぁ…?」 「自覚がないのも困ったもんだな」 ザンザスは軽く微笑んだ。 この女はいつも思い込んだらそれしか見てなくて、予想外の事しかしない。 今日みたいに無駄なクオリティで部屋に忍び込むのもそうだ。 すっと右手の力を緩めて二の腕から手首に向かって辿った。 スクアーロはその様子を見つめ、チラリとザンザスの様子をうかがう。 (怒……ってはないよなぁ??) 義手と生身の部分の境を撫でる手は、優しい。 「……お前の無鉄砲で馬鹿なところにヒヤヒヤする」 「う゛ぉ?お前ボスなのにそんなの気にしてたら寿命縮まるぞお」 「お前はドカッと椅子に座って待ってろよ欲しいモン全部俺がとってくるぜぇ。」 (だから、それが心配なんだ) 右腕も拘束が緩み、両手が解放されると、スクアーロはザンザスの首に両腕を回した。 「愛してるぜぇ、ザンザス」 [mokuji] [しおりを挟む] TOP |