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18


処分も決まり、ザンザスとスクアーロは1ヶ月の謹慎という名の休暇に入った。
滞在地さえ把握できればどこにいても良いというのだ。


「はっ。カスガキ共でも狩りにジャッポーネへいくか」


ザンザスが楽しそうにそう言った。色々モメたが結局ヴァリアー幹部全員が行くことになり、目的も温泉慰安旅行になった。

スクアーロはリング争奪戦の表面的な傷が消えたらシルヴィアに会いにいくつもりだったので、このタイミングでは屋敷から抜け出せそうにないし手紙を書くことにした。

(ごめんなぁ…。帰ってきたら必ず会いにいくよ。)

あの小さな娘はがっかりするだろうか、と考えながら空港にあるポストへ手紙を押し込んだ。ため息が白く浮かぶ。


「おい。早く来い」

「う゛ぉぉ。すまねぇ」


ザンザスが振り返り呼んでいる。スクアーロは黒いトレンチコートにキラキラ光る銀髪をなびかせて屋内へと急いだ。





「ママンからお手紙!」

シルヴィアは嬉しそうに手紙を受け取り、持って来てくれた先生にお礼を言うと、急いで中庭に走っていった。ベンチに座ると封筒を開封する。
「えーと……愛する娘シルヴィアへ」


『最近会いに行けなくてごめんなさい。ずっと仕事で外国へ行っていました。
帰ったらすぐに会いに行きたかったのですが、またすぐに外国へ行くことになりました。
次に帰ってきたら必ず会いに行きます。
先生の言うことを聞いて良い子にしていてください。』



「…なぁんだ……また来られないのね…」

シルヴィアは手紙を元通りに畳むと封筒に片付け、膝の上に乗せた。

「…待ってる。」


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