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案内された部屋は四畳半以上あった。あたしの家より広いのか。まぁ一人暮らしだったしなあ。

唯一不満があるとすれば隣の部屋にサクヤがいることだ。いちいち生活音が聞こえてきて存在を主張してくる。

ベッドに入って目を閉じていると尚更。
眠れなかったら絶対サクヤのせいだ。

状況判断が終わった今、この間あったばかりのサークルの友達とかゼミの人とか、家族とかが恋しくなってくる。
涙はまだ出ないけど。

ヒカルさんは何ともないんだろうな。


かきかけのレポートも、冷蔵庫にいれてないパンも、まだ、心の中にはあるのに。




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