【SS】桑西
2011/11/17 22:13






 心地良い熱に触れて、西はそちらへ身体を寄せた。
 背中が寒くて仕方なかった。
 触れている熱は自分よりもずっと温度が高いようで、くっついていると酷く安堵する。
 そのうち、もぞりとその熱が動いた。
 包み込むように西の身体を覆い、あやす様に撫でてくる。
 その心地良さに無意識に西は顔を擦り寄せ、熱が離れないようにと抱き締めた。
「……かわええなあ」
 低い呟きが響いても、深い眠りの中にいる西は気づかない。
 ふと悪戯心のわいた桑原は滑らかな西の背中を撫で擦ってみた。
 すると、擽ったそうに身体を捩るが抵抗したり逃げたりする事は無い。
 西の反応にしては非常に珍しい事で、桑原は楽しくなってもっと大胆な悪戯を始めた。

「ん、……」
「西、起きとる?」
「う……ぁ、あッ……んんっ」
 桑原はまず目の前にあったピンク色の乳首を舐め始めた。
 軽く歯を立てたり、指でつまんだりを繰り返す。
 すると小さく喘いだ西が薄っすらと目を開いた。
 瞳は泣いているように潤んで、目尻は赤く染まっている。
 寝ぼけているのか、その視線にはいつもの鋭さや抵抗の色は見当たらない。
「にしー。寝ぼけとるんー?」
「ひ、……ぁ、……ッ」
 ちゅく、と唾液で濡れそぼった乳首を再び吸われて、西の悲鳴のような喘ぎが高く上がる。
 そのうち西はもぞもぞと膝頭を擦り合わせ、身体を捩り始めた。
「こっちも触って欲しいん?」
「……さ、……わって」
 促したのと同じように、オウム返しではあるがそう応えた西の様子に桑原は唇の端を上げた。
 桑原にとって、欲しがってもらうのは非常に嬉しい事だった。
 しかし西の反応としてはやはり珍しい。
 これは今のうちに楽しんでおかなくてはと、桑原は西の細い身体を抱き上げてシーツの上にそっと転がした。
「足、ちゃんと開かんと触れんよ」
「ん……、あ、……ッさわ、て」
 ニヤニヤと笑う桑原に促され、西は擦り合わせていた膝をそっと開いた。
 僅かな動きではあるが、そんな仕草を初めて見た桑原は西の頬にキスの雨を降らせる。
「ええ子やねぇ、西。可愛過ぎてテンションおかしくなりそうや……」
「……ッあぁ、あ、んッ」
 桑原の指先が頭を擡げ始めた性器に触れ、西の腰が揺れた。
 それを擦り立てながら奥に触れると、今朝方まで桑原のモノを受け入れていた入口は少し腫れたように震えている。
 指を含ませるときゅうきゅうと締めつけてきて、それだけで桑原は自分の熱が引き上げられるような気がした。
「痛いかもしれんねぇ、……西」
「い、た……くな、……」
「そか? こっちにも欲しいん?」
「……」
 くちゅ、と濡れた音をたて指を引き抜くと、西は乱れた吐息を整えようと何度か浅い息を繰り返してから口を開いた。
「ほし、い……ッ、あッ!!」
 ず、と急に奥に性器を突き立てられて西は声を詰まらせた。
 桑原は細い西の身体を抱き上げるようにして突き上げ、激しく腰を打ちつける。
「……オトナにもうちょい、余裕持たせてくれんと」
 は、と息を吐いた桑原がシーツに片手をつきながら、苦笑した。 
「煽られ過ぎて、阿呆みたいやわ。……ホント怖い中学生やね、オマエは」
 そこからはただ、お互いの荒い息とベッドの軋みだけが部屋に響いていた。





 腰が死んだ、と呟き西は真新しいシーツに伏せる。
 あれから正気に返る間もなく西が空イキを繰り返して失神するまで行為は続いた。
 抜かずに三発もやった桑原はぐったりした西を慌ててシャワーに連れていき、後片付けをして寝かせたという。
 後でそれを聞いた西はため息をついたが、桑原の作った夕食が豪華だったのと、途中から正気だった事を悟られるのが嫌で、それについてはもう何も言わなかった。

「にしー」
「ん」
「ニンジンさん残したらあかんよ」
「……」
「お。食った? おおお? 食ったんか今!?」
「……食えって言ったのお前だろ」
「ええ子になって……西」
「……ウザッ」


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久々の桑西らぶらぶ









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