ワタル
主人公♀:バクフーン、スイクン、ラプラス、レアコイル、エアームド、ハクリュー
チャンピオン:ギャラドス、カイリュー、カイリュー、リザードン、プテラ、カイリュー

「ワタルさん……!!」

ウツギ博士からポケモンをもらい、使いに行った先でオーキド博士からポケモン図鑑をもらった。初めは旅の目的も特になく、ただ純粋に知らない街に出て、トレーナーやジムリーダー、そしてライバルとも言えるシルバーと戦うことが楽しかった。

「かなこちゃん!ポケモンマスターへの道は長く険しいという……。それでも、目指すのか?」

いかりの湖の一件で出会ったワタルというトレーナー。ロケット団と戦っている姿をチラリ横目で見ていたが、パートナーのカイリューの強さは尋常じゃなかった。だから、こうして再会することに、そこまで違和感を感じなかった。

「最強のトレーナーとして、リーグチャンピオンとして。ドラゴン使いのワタル、いざ参る!」

エスパー、どく、かくとう、あくと個性的な四天王たちを倒して、ミニリュウの像が並んだ、チャンピオンを決めるのに相応しい広さの部屋。ギャラドスとレアコイルの技が、室内でこだまする。

「レアコイル、でんきショック!」
「ギャラドス、なみのり!」

ギャラドスを倒せば、ドラゴン使いのワタルにぴったりなカイリューの嵐。ふぶきやげきりんはさることながら…、容赦なく打ち放たれるはかいこうせんが厄介だ。

「カイリュー、はかいこうせん!」
「スイクン、オーロラビーム!」

ポケモンが倒れていくたびに、ワタルの表情は柔らかくなっていく。それは、彼が心から、自分との勝負を楽しんでいる証だった。かなこの思いとワタルの思いが重なり合った瞬間___勝負にカタがついた。

「……終わった。だけど、不思議な気分だよ。きっと、負けた悔しさより、いいチャンピオンの誕生に立ち会えた喜びの方が大きいから、かな」
「……ありがとう、ございます!!」

固く握手を交わす。見つめ合う彼の瞳はとても美しく輝いていて、自分がチャンピオンになったことを心から喜んでくれているのだと実感する。

「わあ……!」
「……この部屋に入るのも、久しぶりだな」

少し埃っぽさをまとった部屋からは、ワタルが長年チャンピオンの座を守ってきた様が伺えた。かっこいい…、素直にそう思った。…だから。

「ワタルさん!わたし、また、チャレンジャーとしてここに来てもいいですか…?」

一瞬驚いた顔をしたが、ワタルは快く承諾してくれた。これでまた…、強いワタルさんと戦える。そう思いながら、カントーのジムバッジを集める旅に出るのだった。

-fin.


bkm
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