「…でね!」
最近、どうなの?いきなり、フヨウちゃんが聞いてきた。たまには女同士…って二人でご飯を食べてるんだけど。
「…浮気!?」
「そう…でも、ダイゴさんには無理そうだよね!アハハ!」
そりゃ、一度くらいは考えたけど…あのダイゴさんに限って…、それはない…と思う……。
「………!?」
そんな帰り道。私は…、見て、しまったの。ダイゴさんが…、女の子と…、歩いてる……。
「…っ!」
わかんないよ?まだ…、決まったワケじゃない、でも…。何だかムカついたから、買ってきたお酒をひたすら飲んでいた。
「ぅん……」
ヤバい、飲みすぎた…頭が痛い……。何だか気分も悪くなってきて、横になったらすぐに意識が遠のいた。しばらくして、ダイゴさんが私に近づく気配がする…でも、今は顔を合わせたくない……。
「明日…遠出するから。おやすみ…かなこちゃん」
そんな声がしたけど、体調が悪化して確認せずにそのまま、朝に。
「うぅ…」
翌日私たちは、シンオウ地方に来ていた。前は期限つきだったからね…。二日酔いの状態で船旅…私に死ね、と言っているんだろうか。
「少し…休もうか」
その優しさが何かムカつくから、手を取るけど目は合わせなかった。ダイゴさんの方もさすがにこんな態度を取られると納得がいかないのか…珍しく黙っていた。
「かなこちゃん…話してよ。何か、あったんだよね…?」
呑気にそう聞いてくるな…あんな事しておいて。これじゃ全然楽しくない…!すっかり酔いが覚めた私は、ダイゴさんの元を離れた。
「かなこちゃん、約束して?今晩は必ずここに…、戻ってくると」
…私はまだまだ子供だ、そんな事わかってる…。だけどね?浮気されたんだって思ったら何か…、どうしようもなくて…。