「…っ」
どうしよう、私、何かおかしい…。家に着いた途端。疲れてうとうとしかけていた時に思った何かが、身体を駆けめぐっている気がする…。
「…どうしたの?かなこちゃん」
部屋に一歩入ったまま動かない私に、ダイゴさんが優しく話しかけてくる。中、入ろ?って。
「ダイゴさん…!」
「…っ!?どうしたんだい?急に」
いきなり抱きつかれて、きっと困ってる…。そんな私を拒む事なく、むしろ強く抱きしめてくれるダイゴさん。
「…っ、好き、好きなの…、ダイゴさんの事が…っ」
「かなこちゃん…。」
わかんない、何でだろう、どうして……?さっきから、どうしようもなく…、ダイゴさんが愛しくて……。
「…んっ!ふぅ…、ぅん…」
優しく…、時折激しく求められて、勢いそのままにベッドになだれ込む。
「んっ…、待って、お風呂…」
「いいよそんなの。どうせ、汗かくよ…?」
…っ!!そんな顔で見つめられたら…、拒めないじゃない…。ダイゴさんの優しい愛撫にやられて、お風呂に入らないまま、眠ってしまった。
「…かなこちゃん…」
隣で眠ってしまっている彼女。慣れない事しているから、疲れるのかな?ボクには良くわからないけど…。それにしてもまさか…、かなこちゃんの方から求めてくれるなんてね…。思わず気持ちが高ぶってしまった。そういえば、ボクの家は防音になっていないけど、大丈夫だったかな(ちなみにポケモンセンターの時は防音の部屋ね)…?まあいいか、別に聞かれて困る事でもないよな。少しだけ休みが取れそうだから明日か明後日には、シンオウに旅しに行こう。うん…でも、家電も買いに行かなくちゃ……。
「ダイゴさん…?」
「ん…?」
色々考えていたら、ボクも眠ってしまっていたみたいだ。風呂に入って身支度を整えてしまったかなこちゃんが、ボクに話しかけてくる。
「…ああ、すまない。ボクも入ってくるから、先に何か食べていて?」
全身にシャワーを浴びて、完璧に髪をセットしてから戻ると、いつかのように笑われる。