空の柱の真実
「…ユウキくん!」
「…え?ダ…、ダイゴさん…?」


無事に事が解決した時、ソライシ博士から電話がかかってきた。

「…ダイゴくん!やったー!やったぞー!隕石の消滅が、確認できたよ!」

ふふ…。電話越しでも、喜んでいるのがわかる。ボクはあの後会社に戻らなければならなくなって、博士にお任せしたままになっていたから、とりあえず安心した。おやじも、それを聞いて、ホッとしているようだ。あの装置が壊された一件でおやじは、寿命が縮んだみたいだからね…。そしてかなこちゃんがやり遂げてくれたんだ、とお礼を兼ねて電話をかけた。

Trrrr……コール音は鳴るのに、通話にならない…!何となく嫌な予感がしたからボクは、ミクリに電話した。

「…ミクリ!?今、どこにいる!?」
『ダイゴ、どうしたんだい?そんなに慌てて…「いいからどこ!」

冷静でいられるか…!そう思いながら状況を説明した。ミクリは先に向かってみるよ、そう言ってくれたから、ボクも仕事を切り上げて、空の柱へ向かった。

「…!!レックウザ…!?」

そこにいたのは__いつの日かに見たと思われるレックウザ…って、そんな事はどうでもいい!それよりかなこちゃん…!!ミクリが言うに多分、気を失っているだけ…のようだけど。ずっと見守ってくれていたレックウザの頭を撫でて、モンスターボールに仕舞うと、代わりにラティアスを出してやる。勝手に触って、すまないとは思ったけど、ボクのエアームドで二人を運ぶのは……。急に変な汗かいてきた。何も思わなかったフリをしてかなこちゃんを、そっと抱きかかえてラティアスに乗せる。ミクリに後で話があると告げ、ボクは彼女の家へと急いだ。

「…ユウキくん!」
「…え?ダ…、ダイゴさん…?」

家の前にはなぜかユウキくんがいて、かなこちゃんを頼む、そう伝えた。

「事情は…聞かないでもらえるかな。…それとねユウキくん」
「…はい」
「この事…ボクがかなこちゃんをここへ連れてきた事、本人には内緒だよ…?」

え…っ、と驚いているユウキくん。そこにかなこちゃんのお母さんが出てきてしまったから…。

「…え?ど、どうしたの…!?」
「…おばさん。後で、話すよ。…ダイゴさん!」
「…ん?」
「あの…ありがとう、かなこを…」

これ以上、ここにはいられない。そう思ったから、笑顔を返し、気を失ったままの彼女を置いてカロス地方に旅立った。ちなみに…ユウキくんにはかなこちゃんのお母さんに、レックウザが運んで来てくれた、と伝えてもらう事にしておいたよ…。でないと後から…おかしいなって、気づかれてしまうからね……。


bkm
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