[リョ跡]2012.12.24
今日は朝から騒がしい一日だった
目が覚めてリビングに行くと突然クラッカーの音が寝ぼけていた脳に響く。朝からのケーキは甘ったるくて、それでも朝食はかなり久しぶりの和食だったので嬉しかった。
少し遅刻して部室に行くと二度目のクラッカー。桃先輩や英二先輩に抱きつかれ倒れそうになった後、皆からプレゼントを貰った。テニスに関するものばっか…まだまだだね、なんて言えなくなる。だけどその後遅刻したからって手塚部長(もう部長じゃないけど)に校庭10周を言い渡された。……今日くらい大目に見てくれたっていいじゃん。
部活中はいつも通りだったけど終わったら皆でカラオケ。疲れたし帰ろうとしてたら桃先輩に無理矢理連れていかれた。
帰ってからすぐにベットに倒れ込む。いろいろありすぎたせいか、今日はいつもより疲れた気がして、眠ろうとしたが、枕元に投げ捨てたケータイが目に入った。着信履歴やメールは数件入っているが、それはどれも望んでいた人物からではなかった。
(ーーーー会いたい、)
そんなことを思っても無理だと分かっている。今日会えないのは前から言われていたことだし、それに俺も同意した。
それでも、一度頭に浮かんだ顔と声は、なかなか消えてくれない。
無性に寂しくなって毛布の中にうずくまろうとした俺に、いきなり扉を開けて言った親父の言葉に、うんざりしたように顔を歪めた。
「は?…クリスマスパーティー?」
「ちげーな、クリスマスイブパーティーだ」
「……なに、その中途半端の」
いきなり扉を開けた親父は出掛ける準備をしろと言ってきた。なんでも、知り合いのお偉いさんが今日、クリスマス(イブ)パーティーをするらしく、少し前から招待されていたが、今の今まで言うのを忘れていたらしい。
「…で、どうして俺も行かなきゃなんないの?正直、面倒なんだけど」
「旨いもんたらふく食えるんだ、文句言うんじゃねぇ!」
いや、別に食べなくていいから普通に行きたくない。
そう言っても親父は誕生日なんだから楽しんでこいと、無理矢理車に乗せ、目的地へと発進して行った。
そして溜め息を吐くと同時に親父は思い出したように言い、その言葉に俺の頭は一時停止した。
「今日は態度よくしとけよ。なんたって、あの跡部財閥が主催のパーティーだからな」
++++++++++
(化粧臭い…、早く帰りたい…)
会場に着いた途端に着替えさせられたスーツのネクタイが息苦しく、余計にそう思わせるのかもしれない。
親父はいつの間にやらどこかに行ってしまい退屈だし、いかにも金持ちそうな大人の会話には社交辞令の中にどこか嫌味ったらしさを感じ、気分が悪くなる。化粧臭い中にある食事は食べる気が起きなかった。
あの人に会えるかも、なんて淡い期待を抱いていたが、いいことなんて全くない。
やっぱり来るんじゃなかったと、壁にもたれ掛かった状態で眼を閉じ、心の中で何度も思う。
「ーーーーおい、大丈夫か」
よく透き通るような声は丁度その時に聞こえてきた。
最近聞きなれてた声で誰だか一瞬で分かり、勢いよく顔を上げてしまう。
「……何が、」
「何が、じゃねーよ。こんな端の方で眼を必死に閉じてたら具合わりいのかと思うだろうが。眉間、皺よってるぜ」
眉間を押した指を俺は手で払いのける。それでもこの人の余裕そうな表情は崩れない。ムカつくけど、多分今、一番見たかった顔だ。
「…あんた、俺がここにいるって知ってたでしょ」
ボソリと呟いた言葉に跡部さんはニヤリと笑う。
「まぁ、俺もテメェの親父が来るとは知ってたが、テメェもわざわざ俺様の家が主催したパーティーに一緒に来るとは思わなかったぜ」
…なんかその言い方、まるで俺が跡部さんに会いたくてわざわざ来たみたいじゃん。
「別に親父に連れてこられたってだけで、本当は来る気なんてなかったから」
フンッ、とそっぽを向くが、やってることがまるで子供のように思えて、跡部さんの方に向き直す。
「…なんで顔赤くしてんの」
しかも口許を押さえて少し笑ってる。跡部さんの照れてるのか笑ってるのか、とにかく分からない顔は凄く綺麗で、つられて俺まで顔に熱が溜まる。
「…赤くするようなことなんて言ってないじゃん……」
「………テメェが可愛いこと言うからじゃねーの」
心外だ。可愛いとか、自分で鏡見てから言いなよ。朱色に染まった頬はいつも以上に……
「……ボソ…」
「…?いきなりなんだよ」
「……察してよ」
目を反らさずに言うと綺麗な笑みで返される。
「……これが終わったら、甘やかしてやるよ」
「こっちのセリフ」
あいたかった
(そして会えた時の、幸せ)
※※※※※
意味わからん!!
てかリョ跡?
私の中でのリョ跡は二人とも可愛いイメージ。リョーマが大きくなったら完全なるリョ跡が完成するけど、それまでは跡部さまが大人な態度、リョーマがそれにムスッてしてたら可愛い(二人とも)
リョーマ君誕生日おめでと。
遅れてすいませんでした。
※※※※※
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