ザ・ビギニング


1日目・朝

集合場所は学校。集合時間はいつもより遅めな9:00きっかり。
遅刻したらおいてかれる可能性もあるというので、念には念を入れキャリーバッグを引き摺りながらいつも通りの時間に家を出た。
乗ったバスは7:45発。
急ブレーキのせいでキャリーが転がり、大変だった(この時間のバスはまだ空いてるのだ)。


ところで、俺は前日に6通ものメールを受けた。

一通目、佐藤。
明日は遅れないようにね、という内容で、集合時間が追記されていた。
二通目、三浦。
明日はお互い遅刻しないように頑張ろうぜ!
なんて馴々しいんだ。でも集合時間の確認がない辺り、彼が心配でならない。
三通目、横野。
気の利く彼は持ち物の確認メールをくれた。これがないとUNOを忘れていくトコロだった。危ない危ない。
四通目、加藤。
明日楽しみだな!としか書いて無かった。楽しみっちゃ楽しみだけど、他になんかないのか。
五通目、また佐藤。
次は持ち物の確認メールだった。横野同様、気が利いてしっかり者の佐藤はホント頼りになる。
六通目、また加藤。
お前って船酔いする方?
だからお前はなにがしたいんだ(ってか船乗らないし!)。


とまぁ、ここまで信用の無い俺だが、今回は完ペキだ!

二通に及ぶ持ち物確認メールに時間確認メール。

案の定、俺は一番乗りだった。


うん、先生すらいない。


それどころか旅行会社の人ひとりとバスガイドさん運転手さんしかいない(現在の時刻、8:20)。


しばらくして、集合時間10分前ともなるとちらほら人が集まってきた。

「えっ?ええっ?!」
「うわっ、びっくりした!」
「なんでいんの?」
「早ぇじゃん!やるな!」
「おはよ」(無表情の菅野)


驚かれた。




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