ウォーター・メロン


一日目・昼
ニバーサルタジオパン

一日目、最初の目的地はUSJ!
ってか、一日目はココしか行かないけどな!

先生や他の班の友達と門の前での再会を約束し(集合場所)、いざ行かん夢の国!



はぐれた。


いや、最初は6人全員一緒だったんだ!
加藤が某クモ男のアトラクションに乗りたいって言うから、ブラブラしつつ向ったんだ!


「はァ?120分待ち?!」

何故スナオに2時間と表記しないんだという疑問を胸に抱きつつ、班会議。
俺らに与えれた時間は3時間…ムリだ!
わめく加藤をシカトし、そのまま目的地も無く彷徨う俺ら。

ちょうど今日が祝日だというのも相俟って、どのアトラクションも最低1時間待ち。
仕方なく買い物路線に切り替えるも、ずっとみやげ屋でタムロってる訳にもいかず…(加藤や三浦が飽きたらしくうるさい。でも俺も飽きた)、ピンチヒッター佐藤がキャラメルポップコーンが食べたいと、ポップコーンの屋台を探すことに。

行き着いたポップコーン屋台は、幸いにも空いているので10分もかからない内に買えるだろう、と思いきや。

「…塩ポップコーン」

なんと!俺らが並んでいたのはキャラメルではなく塩味のポップコーン!
こりゃ空いてるハズだ!
しかも、それに気付いたのは注目を聞かれてからだった…。

結構、塩ポップコーンは甘いのが苦手な横野の手に渡り、俺たちは再度ポップコーン屋台を探すことに。


探しながら、俺はグッズの屋台でジョーズの耳あてを購入。
風が冷たい今日にはぴったりだ。

「あったけー。あ、中島へのみやげは何にすれば良いと思う?横野ー」
「アイツかー…、コレでいんじゃねーの?」
「…お、おぅ」

横野オススメの、ロンドンを支配した猫・エロキチのカチューシャ購入。
スパンコールのちりばめられたふわふわ耳にピンクのリボンがついた可愛らしいやつだ。
中島の喜ぶ顔が目に浮かぶ。


「さとー、かとー、みうらー、かんのー、ジョーズ似合う?」

ノリノリでジョーズを装着した俺が振り向いたそこには、呼び掛けた奴のひとりもいなかった。

「アレ…?」

かくして、俺と横野ははぐれたわけだ。


その後はみんなを探しつつ、ホットチョコレートを飲み肉まんを食べチュロスを頬張り、とても有意義な時間を過ごした。

途中の写真スタジオでポンパドゥール風ドレスを身に纏ったノリノリの三浦と、顔が真っ赤の菅野は見なかった事にする。
ロココだよふたりとも。


集合時間も近付き、俺と横野は入り口の門近くのみやげ屋へ。

またみやげかと思われるかも知れないが、目的は班員の合流。

メールで位置を確認しつつ、待ち合わせたのだ。

そこで、一時間ぶりに佐藤・加藤と合流。
三浦と菅野はまだ現われない。着替えにてこずっているのだろうか。

「おー佐藤ー」
「あっ、たかより」
「ナニ見てんの?」
「これ、中島へのおみやげで良いと思う?」

一度会わせたら、中島は佐藤のコトをえらく気に入り、ちょっかい出しまくっているという。
最初は本気で嫌がっていた佐藤だが、最近では中島の誠意(?)が伝わったのか、順調なお付き合いをしているらしい。

注:たかよりに他意はありません。

佐藤が手にしていたのはピーナッツ犬の首輪だった(犬用)。

キャラメルポップコーンを持った三浦・菅野も「ヒーローは遅れて来るモンだぜ!」とかウザい事を言いながら登場し、ようやっと全員集合。


さぁ集合場所に行こうか、とみんなで和みながら歩いていると、加藤が「集合時間5分前じゃね?」と爆弾発言を投下し、ひたすら全力で走った。


こんなんでUSJをハイスピードで通り過ぎた俺たちだった。

あぁ、お腹いっぱい。



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