朝起きたら、神さまになっていた。

「神さま、お早う御座います。早く下界を開放なさいませんと」
「はは…そのうちね、そのうち」

いま話しかけてきたのは天使。背中に白い羽根のはえた真っ裸の幼児に指図される俺って…。

「ていうかさ、開放って何」
「魔に侵された今の大地では人間はおろか植物でさえ満足に育ちません」
「はぁ…」
「神さま自ら大地に赴き、大地の穢れを浄化しませんと」
「へぇ…」

神さまはそんなこともしなきゃいけないのか。お前たち天使がやればいいだろ。俺は神さまだぞ。

「神さま、働かざるもの食うべからずです。さぁ早く行っておいでなさい!」

そう言う天使に蹴飛ばされ、俺は天空の城 (まぁ落とされたから空に浮いてるんだと分かったのだけれども)から地上に真っ逆さま。
神さまなのに、俺、弱くないか。立場的に。
それともアレか。あの全裸幼児(天使)に育てられたとかそういう因縁があったりするんだろうか。じゃあ神さまと育てたあの全裸幼児(天使)こそが神さまじゃあないのか。
…ああもうよく分かんなくなってきた。



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