だれにもあげない
―うたプリ/神宮寺レン―
(甘/嫉妬)
※神宮寺視点
姫=Sクラスアイドルコース
兼神宮寺の恋人
俺は朝が苦手だ
オフの日なら昼間まで寝てしまう
そんな俺が、
眠い体を無理矢理動かして
教室に入るには訳がある
俺のハニー、姫に会うためだ
姫は同じSクラスでアイドルコース
容姿端麗、品行方正、公正明大…
はっきり言って非の打ち所がない
そう思うのも
俺が彼女に特別な想いを抱いているからなのかもしれないが…
この学園は恋愛禁止だが、
俺と姫はボス公認のカップル
とでもいったところだろうか
節度を守れば特に退学にはさせないと言ってくれた
数々の困難を乗り越えてきた俺達の想いは通じあっている
そのはずなのに…
「翔ちゃん翔ちゃん!昨日の夜やってた映画見た!?」
「ったりめーよ!かっこよかったよな!」
─何だ、この光景は
教室に入るなり
直ぐに目の前に広がる光景
俺はドアの前で立ち止まった
おチビちゃんと姫が
仲睦まじく楽しそうに話している
キラキラと瞳を輝かせて喋る姿は
文句なしにとても可愛らしい
だが、面白くない
相手はあのおチビちゃんなのだから
「それでラストの主人公がさ!」
「あぁ!あれ、すっげーかっこよかったよな!」
「ヒロインを救って、死んじゃったかと思ったら帰ってきたとか、ちょっとありきたりな気もしたけど、あの演出は凄かったよね!」
─イライライライラ
おチビちゃんと楽しそうに話している姫は、恐らく俺の存在にすら気付いていないだろう
おはようの挨拶すらない
代わりに、姫とおチビちゃんの近くに座っていたイッチーが立ち上がりこっちに来た
「おはようございます。レン、何を朝から苛ついているのです?」
「あぁ、おはよう。別に?苛ついてなんかないさ」
「どうせあの二人、でしょう?」
「…イッチーも人が悪いね、分かってるなら聞かないでくれよ」
「おや?苛ついてなどいないのではなかったのですか?」
じろりとイッチーに視線をやっが
肩をすくめて 冗談ですよ と言われた
「イッチー、俺寮に帰るからリューヤさんに伝えといてくれ」
そう言ってこの場から逃げるつもりだったのだが…
「あっ!レンだ!」
「…姫」
姫に気付かれ
捕まってしまった
「あれ?レン、なんでそんなに眉間にシワ寄ってるの?」
こちらに駆け寄り
痕ついちゃうよ? と
少し背伸びをして笑顔で俺の眉間をぐりぐり触る姫とは対照的に
おチビちゃんの顔は
みるみる内に青くなっていた
「れ、レン…」
「…なんだい?おチビちゃん」
「いや、えっと、その…」
「…おチビちゃん、分かっているだろうけど…次はないよ?」
涙目になりながら
ぶんぶんとすごい勢いで
首を縦に振る
おチビちゃんを見るのは
とても愉快だった
「ちょっとちょっと!何の話してるのよー」
「ハニーは今日も最高にキュートだねって話さ」
「うっそだー」
「本当さ。悪い虫が着かないよう気を付けなくちゃね」
─ちゅっ
腰をぐっと引き寄せ
抱き締めて額にキスをする
少しばかり教室がざわめいたが
そんなことはどうでもいい
俺は姫を抱き締めて
耳元でおはようと囁いた
─だれにもあげない
まいはにー!
(ちょ、レン!人前っ!人前だからっ!!)
(赤くなるハニーも最高にキュートだよ)
(翔、軽率な行動は控えなさい)
(あぁ…もう二度とレンのいないところで許可なしに盛り上がらない、盛り上がれない…)
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8888打キリリク、冴子様で
うたプリ/神宮寺レン(甘)
恋人同士設定
ヒロインはSクラスアイドルコース
ヒロインの事となると彼女への愛が大きすぎるためにヤキモチを妬いたりと、いろいろ余裕をなくしてしまうレン
レン視点で彼女にどれだけベタ惚れなのか語られていたら嬉しいです
でした(´ω`)←
無駄に長くなってしまった…
と言うか…
余裕をなくしきっていない神宮寺さん
なんか可哀想な来栖さん
微妙なポジション一ノ瀬さん
…どうしようか←何を今更
果たしてご期待に沿えたかは
かなり微妙なラインですが…
喜んで頂ければ幸いです!
リクエストありがとうございました!
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