晴れた夏、衝撃が直撃☆ 1/2
夏。
夏と言えば、受験生にとってはすごく重要な時期。…らしい。
受験勉強に集中し始めなきゃならない時期。…だと思う。
なのに、なかなか集中できない俺は、テンションを上げるためにも志望校をこっそり見学なんてものに来ている。
(念のため自分とこの制服を着て。だってからまれたら嫌だし。)
少し緊張しながら校門をくぐり、敷地内をぐるっと一回りしてみた。
ここは結構なマンモス校なので、敷地が半端なく広い。
広いけれど、夏休みだからだろう。
そんなに人とすれ違うこともない。
緊張してた分、なんだか肩透かしをくった感じだ。
校舎だって中学とそんなに変わらない。
四角い灰色の箱型の建物がドンドンと胡坐をかくように居座っている。
…そんなにテンションあがんなかったな。
無意識のうちに何か特別なことを期待していたのだろう。
その特別な何かはもちろんなくて、当たり前のような現実だけが横たわっていた。
それが当然なのに、自分で驚くくらいがっかりしている。
帰ろうかな。
ため息をつきながら空を仰ぐ。
夏の空は低く、重そうな雲がのっしりと浮いていた。
大きな雲をかいくぐった太陽の光が眩しい。
俺は反射的に目を瞑り、眩しさを避けるように日陰へ逃げた。
それにしても暑い。
何もしていないのに、たぶん俺の背中は汗でシャツの色が変わっているだろう。
こめかみからジワリジワリと汗がにじみ出ているのを、手首でグイとふき取った。
確かあっちの方にドリンクの自販機があったはずだ。
中学と違い、構内に自販機があるのはありがたい。
俺はさっき歩いた道をUターンして歩き出す。
自販機はそこから数十メートル先で、近くには武道場があった。
ここの高校は柔道部か剣道部でもあるんだろうな。
その程度の意識で武道場の入り口に目を向けると…、
!!!!!
ぴょんと白い物体が武道場から飛び出してきた。
白い物体は何やら、中にいる人と話しているのか口がパクパクと動いている。
え!何あれ!?
白い物体は、きっと剣道部員。
白い胴着に紺の袴。
しかも袴の裾をまとめて、腰の左右にある袴の隙間に突っ込んでいた。
わ!わ!わ!生足丸見えじゃん!!!
高校生とは思えないくらいに、ツルツルすべすべな足はすごく柔らかそうで、なんというか……美味しそうという表現がぴったりばっちりあっている。
っていうか、すげぇ美人なんだけど!!
白い肌が。
白いのにふんわり朱色の頬が。
けだるげな目元が。
ふっくらとした唇が。
ふわふわの銀髪が。
華奢な腰が。
男だって一目でわかるけれど、美人の条件を軽くクリアだ。
なによりも俺の超ストライク!
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