失敗する


男はおかしな状況に頭を抱えつつ、まあ最近女もろくに抱いてないし女顔だからいいかなと思った。目の前にいきなり少年がいて男に馬乗りになって喘いでいたのだ。
この少年の正体は淫魔見習いだ。ユキジという名前もあり、淫魔というのは精液を餌に生きる魔物のようなもので、ユキジは正式にはまだそれではない。自分の器にあった精液を取り続ければ晴れて淫魔になれるのだ。
「はあっ…ちょっと兄貴より小さそう」
不法侵入のくせして失礼なことを言うユキジだったがまあセックスくらいいいかなと思ってしまう。(兄貴?)男は首をひねる。
「いま準備中だから待ってろよ…」
つくづく偉そうだが、褐色の細身がピンクにそまりうっとりした顔でアナルに指を突っ込んでいる様子はなかなかそそるものであった。細い指が吸い込まれては出て来る。淫猥な光景だった。
男は気付いたら自分の息子が準備万端なことになっていた。溜まってたしな、男は自分に言い聞かせる。
「よしっ」
ちゅぽんっという音とともに指が抜けると、ユキジは雑な手つきで男のものを取り出す。そして顔を近づけて、フェラかなと男は思ったが、顔を歪めた。
「おっさんちょっと洗ってねえな…はあ」
(時間がなかったんだ)
本当に失礼なユキジであった。
よっこいせと色気のない掛け声とともに微かに腰を上げたユキジは、男のちんこを手で支えながらその穴へと導く。
ぬぷっじゅぶぶぶッ。
「っ!」
「ああんっきたぁ…」
なんという名器だろう。キツすぎず緩すぎず。男のものを程よく締め上げて蠢くユキジのアナルはとんでもなく気持ちよかった。
仰向けの男はユキジの痴態を余すところなく観察する。しっとり濡れる肌は艶めいている。
「あ、んっ…もっと、うごけッ…ああっんっ、ずんずんっあっきもち、ぃ…ッ!」
ユキジの細い腰をがしっと掴むと男はガツガツと突き上げる。胸をのけぞらせてユキジは感じながら喘いでいた。
「あんッんんん…やば、あ、ごりごりしてりゅ…んんぅっ」
「気持ちい、か?」
「んうっ、うんッうん、ん…よ、すぎィッ」
素直な様子に男は満足した。
久しぶりのセックスに調子づいた男はちんこでユキジの中をぐりぐりして、腰を持ち上げて落とす。
「ああッ〜〜!だめっそれ、んっ、あっあっあんっんっ!」
「っ、きつっ」
危うくイきそうになり、動きを止めると物欲しげな顔でユキジは頭を振る。
「ナカに、出して、ぇっ…!」
「出すの…?」
「うんっ…ちょ、だいッ」
ユキジは誘うように腰を揺らし、うっとり男を見つめている。
(小悪魔だ)
ユキジは淫魔見習いなのだが、もちろん男は知らない。
「自分で気持ちよくなれば」
「えー…めんどい…」
男はむかっとしてユキジを退けようとするが、ユキジは慌てて顔を変えて抵抗する。
「だめだめ!中に出さないと…じゃあ俺がやるからおっさんはちゃんと中に出せよ!」
膝を立てて、ゆっくり腰をあげると少しずつちんこが抜ける。追いかけるようにうねる中を堪えながら男はユキジの糸を引いている尻をじっと見つめた。
ぱちゅっぱちゅんっ。
「あっんっんんっ」
さっきと比べればだいぶ緩い動きで、ユキジは物足りないらしい。必死に早めているが限界もあるし体制も辛いのかへなへなと動くのをやめてしまう。
「んんっ…もっとぉッ」
前後に腰を動かすと前立腺を擦る動きになったのか、夢中になりはじめる。
湿った身体が擦れ合って、ひたすら喘ぐユキジの痴態を男は凝視しながらも、自分はなかなか気持ちよくなれないことに気付く。
(エロいくせに下手だな)
前に来たデリヘルと比べながら、男は周りの見えてないユキジの揺れ蠢く腰を掴む。
「ひあっ」
ばちゅっぶちゅっヌプッヌプッヌプッ!
突然奥を突き上げ始めた動きに翻弄され、ユキジは慌てて腕を後ろにやり身体を支えた。
「あんっそれっあっあああっ、もっとっああッ」
「おらっおらっ」
「激、しっあひぃっひぃいいいっ」
前立腺をゴリゴリッと硬いちんこに抉られ気持ち良さのあまり震えが止まらずユキジは叫びながら抵抗した。
「やだっああっきもち、ぃいっ…良すぎ、ぃッあんっあっあんっんッ…あ"あッーー!」
体が跳ねるたびにぷるんぷるんと震えるユキジのちんこからは我慢汁がどろどろと流れている。男のものは興味なかったが、なんとなく手を伸ばす。
「ああッ!ちんぽッやぁあっ触っちゃ、やだぁッ」
生意気なユキジが顔をグシャグシャにして、舌を出してひいひい言っている姿に優越感を感じた。
(こいつ中出しが良いって言ってたな…)
ふと男は、とあることを思いつく。
腰を再び掴み直し、引くと同時に突き上げる。
「ん〜〜〜〜ッ!!!い、くぅッ!…ひあああっ!」
ぷるんと揺れ動くちんこから精液が吹き出てびゅるっと辺りに飛び散らせる。男は締め上げてくるナカにラストスパートをかける。
ずぶっじゅぶっズンッズンッバチュっじゅぶぶぶっ!
「ひいいいいッ!」
「っ、くっ」
ユキジは待望の精液が中に溢れるのを待った。しかしその衝撃の前に、じゅぽっと抜かれる音を聞いた。
「へっ…?」
どぷっ。男の精液は、ユキジの中ではなく男の腹の上に溢れていた。生意気なユキジに対する意趣返しのようなものだった。
「はっ!?おいっおっさん!」
「残念だったな…」
まさにガーンという効果音が付きそうなほどショックを受けたユキジは、その精液を指で救うとぱくぱくしている自分のアナルへとつきいれる。
「ううっ…ばかぁ。これじゃ意味ねえのに!」
「悪かったな」
「んぅ…ふぅっうっ」
自分の指を動かして肉壁に擦り付けているユキジは、時折感じながらも悲しそうだった。

「んっ…おいひぃ…」
男は仰向けで、ユキジは飛び散った精液であり餌を舐めた。美味しいのに、ナカで出させたらもっと美味しかったはずだった。
「んむ…」
ぺろぺろっぴちゃっ。赤い舌がちろちろ覗いていて、扇情的な光景だった。
腹をくすぐるような感触にむずむずとする。見れば見るほどそこらへんにはいないような美貌の持ち主に、ナカに出しときゃよかったなと男は後悔するのであった。




前へ◎戻る次へ
ホーム


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -