子どもにはまだ早い5 | ナノ


※後半エロ



「す、須田くん、私は大丈夫ですから…」
「大丈夫って先生、言われっぱなしじゃダメっすよ。俺先生に救われたんすから、先生には幸せでいてほしいです」
 ゆっくり立ち上がった牧野先生の肩を支える。ちょっとふらついているけど何ともなさそうだ。靴も汚れていないし見えているところには異常は見当たらず、俺はかなりほっとした。
「幸せねぇ……」
 俺らのやり取りを横で見ていた宮田先生の片眉がいわくありげに上がっている。そんなに恥ずかしいことを言ったつもりもないのだけれど……ちょっと告白みたいだったかな?
「ありがとう須田くん。須田くんの気持ちは分かりましたから、宮田先生に用がなければ後は、ね?私ももう大丈夫ですから」
 牧野先生に諭されては仕方ない、宮田先生にはもっと伝えたいこともあったけれど、牧野先生の無事を確認できたので一応は満足して部屋を後にした。


 俺がすったもんだやっている間にクラスはすっかり誰もいなくなっていて、美耶子も用事を済ませて校門で待っていた。「遅い!グズ!」も、一仕事終えた今はご褒美のように思えるから不思議だ。
「あ」
「どうした?」
「俺のジュース……」
 校門から大分遠ざかったところで、買ったまま飲み損ねたジュースのことを思い出した。
 階段のところまでは手に持っていたはずなのに、いったいどこで落としたんだろう。まさかあそこで……?牧野先生だったら拾って…でも宮田先生がいたし無理か。
「あーあ、80円無駄したぁ」
 不思議そうにこちらを見る美耶子に一から説明するのは大変だったので、また今度なとごまかした。



 生徒がほとんどいなくなった校舎の一角、物理準備室は未だに明かりがついていた。
「須田が来たのには驚きました」
「ええ、私も。ずっと聞かれていたんですね」
 大丈夫だったでしょうかなんて表面上心配そうな素振りを見せているが、この人が本気でそんなことを考えちゃいないのは分かってる。昼間の弱気が嘘のように堂々としている牧野さんは、普段生徒たちに見せているものとは似ても似つかない。
「本当に心配ならこんなこと止めればいいんじゃないですか?」
 俺のスラックスを勝手にくつろげて、先ほどからしつこく顔をうずめている頭上に向かって言った。牧野さんは何か返事をしたようだったがちょうど喉の奥までくわえ込んだためにいまいち聞きとれなかった。たぶんもうちょっと、とか何とかだろう。牧野さんはくわえ出すとイカせるまで絶対に口を離さない。くわえながら喋るのだけは微妙だから止めてほしいのだが。

 始まりは自分の好奇心からくるほんのお遊びだったのに、いつの間にか牧野さんの方が夢中になって白昼の淫行が恒常化してしまった。悪影響の原因としての自覚はある。
 自覚といったって全て自分が悪いわけでもないと思う。牧野さんにもその気はあったのだから。屈辱感や羞恥心を煽る言葉も、さっきみたいに立ったまま足で扱かれるのも本人が望んだことだ。
「そういえば牧野さん、須田が来たときドアが当たった拍子にイキましたね」
 一心不乱に俺のペニスばかり構っていた牧野さんがこちらを向いた。満面の笑みで。口がグロテスクなもので埋まっていなければふふっと笑う声が聞こえてきそうなくらいだ。
「なんですかその顔」
 そんな綺麗な顔で笑う牧野さんの下半身には、あれから着替えもせずに放置された汚れた下着があるのを思い出したら、急にきた。
「牧野さっ……!」
 いっそう膨らんだそれにまた嬉しそうにした牧野さんは、顔を大きく動かし始めた。



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