10月某日、文化祭。氷帝学園の文化祭はそれはもう盛大に派手に催される。何せ生徒会長があれなのだから当たり前ではあるのだが、本当に多くの来場者が詰めかけ、ただの学園祭の規模をはるかに越えている。
 わたしのクラスは、無難に売店の出店をした。飲み物や軽食を屋台で売るというもので、係を交代で行うため自分の番が終われば自由時間。わたしは一番最初のシフトに名乗りでて、早々に仕事を終わらせて彼のクラスに向かった、のだが。

「お帰りなさいませ、お嬢様」
「・・・」

 大好きな彼、忍足侑士のクラスは、執事喫茶を出店していたのだ。当日まで道理で言い出さないわけだ。周りの客は殆どが女性客、氷帝生も外部もたくさん。既に行列が出来ている程で、かなりの盛況だった。

「堪忍な、一緒に回りたかったねんけど、店がこの調子やねん。当分抜けられへん」

 侑士はわたしにそう小声で耳打ちすると、困ったように笑った。わかった、と呟くと、わたしが明らかに拗ねているのがわかったのか余計に困ってしまったようだ。仕方がないことなんだから、わたしもこんな子供みたいな態度を取るべきではないのに。そうはわかっていても、彼氏と二人で文化祭、なんてのが初めてだったから正直すごく楽しみにしていたのだ。やっぱり悔しい。侑士はお客さんに注文で呼ばれて、わたしに会釈をしてからその場を立ち去った。
 侑士目当てっぽいお客さんがすごく多いようで、きゃっきゃしながら注文を取っていた。何回か携帯を出して詰め寄って、侑士が何かを断っていたから、多分連絡先でも聞かれたのだろう。そして、この執事喫茶のメニューにツーショット写真なんてのもあって、それを注文すると執事と写真が撮れるのだ。侑士は頻繁にそれに駆り出され、女性客と写真を撮っていた。さっきのなんて、距離近すぎじゃない? 侑士は紳士らしくなのかなんなのか肩なんか抱いちゃって、女性客は顔を赤くしながら嬉しそうに写真を撮る。当然そんな光景わたしとしては面白くなくて、一時間もせずに退店してしまった。
 店を抜けられたら連絡する、とは言っていたものの、あの人気じゃなかなか抜けられないのも当然で、結局出店の終了時間になっても侑士から連絡は来なかった。わたしはそれまでクラスの店に顔を出したり、友達やテニス部の人たちのクラスに顔出したりして時間を潰したけど、やっぱり侑士がいなくちゃ気分が乗らず、後半は休憩室でぼーっとしていた。ああ、つまんない。文化祭楽しみにしてたのになぁ、と思っていた時。

《本日はご来場頂きありがとうございました。文化祭の出店は全て終了になります。生徒はキャンプファイヤーがあるので校庭に集合してください》

そういえば、最後にキャンプファイヤーがあるって言ってたなぁ。その時出し物とか、花火とかがあったんだっけ。そうは言っても、かなり気落ちしているこちらとしては行く気にならず、周りに人が居なくなってもその場から動かずにいた、ら、携帯が震えた。


「・・・ゆーし」
「ほんまにすまんかった」

 ぎゅ、と即座に抱き締められる。頭を撫でられて、包まれている感覚が心地良い。でも、こっちは怒ってるんだから、と何故か意地がでてきて、むすっとしていた。
 呼びだされたのは空き教室。色んなクラスが使わなかった資材とか家具とかが置かれている場所で、少しごちゃごちゃしていた。侑士は着替えもせずそこでわたしを待っていて、着いた途端にわたしを捕まえたのだ。ひとつ、執事喫茶が使わなかったのだろうソファがあって、侑士はそこに座らせてくれた。そのまま侑士も隣に座って、困ったようにこっちを見た。

「ばか」
「・・・すまん」

 ぽすん、と侑士の肩に頭を寄りかからせると、侑士は空いた手で頭を撫でてくれる。侑士だって悪気があったわけじゃないってわかってるから、怒るのはよくないって頭ではわかってるのに。

「一緒に回るの楽しみにしてたのにさ、侑士構ってくれないし、女の子にいつも以上にちやほやされてるし、つまんなかった」
「・・・」
「ばか」

 そう言って、侑士の腕に腕を絡ませると、侑士は頭を撫でていた手で顔を引き寄せてきてキスをした。腕を解いて侑士の首に回すと、そのまま両手でわたしの身体を捕まえて、ゆっくりとわたしをソファに横たわらせた。すると侑士舌が口内に入り込んできて、わたしの舌を捕らえた。ちゅ、ちゅ、と小さく音が聞こえて、いやらしい。口内を犯される気持ち良さと音が聞こえる恥ずかしさで、心の奥がきゅんと疼くのを感じた。ゆっくり侑士は口を離して、二人の唇を唾液の糸が繋ぐ。てらてら光るのがいやらしく映った。

「あんまり可愛えこと言わんとき」
「なにそれ・・・」

 我慢できひんくなるやろ。ぼそりと呟いたその言葉は独り言なのかわたしに向けて言ったのかわからない。侑士も寂しかったのかな、なんて思って侑士を見る。執事の格好のままだと、いつもと雰囲気違うなぁ、なんて今更思う。そこで、思いついた。

「でも、今から構ってくれるんでしょ? わたしの執事さん。」

 ふふ、と笑うと侑士はきょとん、と少し間抜けな顔をする。わたしはぎゅっと侑士を抱きしめた。

 侑士のおちんぽを服の上からそっと撫で上げると、ピク、と反応したがわかった。キスして?と甘えた声でせがむと、すぐにまた深いキスをしてくれる。私はそれに応じながら、おちんぽをいやらしく、ゆっくりと撫でてあげる。ふぅ、は、ちゅ、ちゅる、と口元から漏れる音と、今自分がしていることにドキドキして、腰を揺らめかせてしまう。それがわかったのか、侑士のおちんぽはどんどん大きく、固くなっていて、服の上からでも一発でわかるくらいに勃起していた。

「んっ・・・なまえ」
「そうじゃなくて、お嬢様、でしょ?」

 得意げになってそう言ってみせると、焦れたような、悔しそうな顔でこっちを見る。侑士の事をえっちでこんな風に攻めたことなんてなかったから、ちょっぴり良い気分。しかも、侑士が執事姿で、顔を少し赤らめて、おちんぽを大きくしている、なんていうのがすっごくいやらしくて。私、やっぱ変態なのかも・・・。

「侑士、それ苦しくない? 出して?」
「・・・えらい積極的やな、今日は」
「一日構ってくれなかった罰だよ」

 侑士の腕にしがみついて、わざとらしくおっぱいを押し付ける。観念したのか、侑士はチャックを下ろしてパンツをずらし、おちんぽを取り出した。おっきくなってるソレは、いつもと違う状況に興奮してくれているようだった。侑士のおちんぽを見るだけで、おまんこがきゅんとする。いじめてほしい、なんて欲求をぐっと抑えて、今日は私がいじめる番だ、と笑った。

「おちんぽ、辛いでしょ? してるとこ、見せて?」
「・・・そんなんどこで覚えてきたん? 勘弁してぇや・・・」
「やぁだ、今日は私がお仕置きする番なの。」

 よく、侑士が私にお仕置きだってえっちすることはあっても、逆ってないもんね。いいでしょ? って小声で言うと、侑士は手にしていた手袋を、右手だけ口でくわえて取った。その仕草が様になっていて、どき、とする。やっぱりかっこいい。侑士は手袋を外した右手でおちんぽを握った。

「お嬢様」
「っ・・・」

 耳元で、熱を含んだ言い方で囁かれる。侑士だって、この状況を楽しんでる。でも、今日は私が優位に立ちたいって思っていたから、負けないようにしなくちゃ。私は侑士のシャツの胸元のボタンを外して、開けていく。服装を乱して、えっちなことをしている執事さん。すごく、ドキドキする。私は侑士の首筋に顔を埋めて、ちゅう、と吸いついた。赤く痕が残って、少し嬉しい。顔を上げると、顔は少し赤いけど、まだまだ全然余裕そうな侑士の顔があった。いっつも余裕そうで悔しいなぁ。そう思って、私も自分の制服のボタンを外し始めた。

「ゆーし、おっぱい、見る?」

 ワイシャツのボタンを全て外して、ブラが見えるようにして侑士に聞いてみる。こんなこと普段はしないけど、今は精一杯煽ってやりたい。

「お嬢様の可愛えおっぱい、俺に見せてください」

 甘い声でそう言う侑士は、まだまだ余裕そう。関西訛りの敬語が聞き慣れなくてドキッとする。私はブラをそのままたくし上げて、おっぱいを侑士の方へ向けた。乳首、たっちゃってる・・・。恥ずかしいけど、ここでひるんじゃダメ。自分の手でおっぱいの形を変えたりして、侑士に見せつける。

「ハァ、お嬢様のおっぱい、今日もえっちで可愛えですね? 乳首、ビンビンになってますよ」
「う、だって侑士がえっちだから・・・おちんぽ、どんどんおっきくなってる」

 言葉責めで対抗してくる気だ・・・! えっちなこと言われるといちいち反応しちゃうから、侑士はニヤニヤしながらどんどん言ってくる。だめ、負けない。侑士のおちんぽに目をやると、さっきより大きくなって、テラテラと淫美に光っていた。さっきまで女性客に接客のために食事などを持っていた右手が、その大きなおちんぽをしごいている。言いくるめられる前にイかせてやりたい。私は両膝を立てて、スカートの中が見えるような格好になった。

「侑士の見てたらね、ここ、すっごくきゅんきゅんするの」
「お嬢様、パンツ脱いで、生まんこ見せてください。そないに濡れ取ったら、履いてるのも気持ちわるいやろ?」
「んぅ、仕方ないなぁ」

 パンツを脱いで、おまんこを侑士に向けた。外気にさらされてきゅんとする。すでにえっちな液体でトロトロし始めていて、私は指でおまんこを広げて見せた。

「今日、ほんまに大胆やね? おまんこびしょびしょやし・・・クリちゃん、さっきの乳首よりもビンビンになっとる」
「やあ、えっちなこと言わないで・・・っ、侑士のおちんぽ、さっきよりおっきくなってるよ?」
「そらそうやろ。お嬢様のこないに乱れた姿見せつけられて、興奮するなっちゅう方が、酷な話やで? おまんこ、パクパクして何か欲しそうにしとって・・・」

 どんどんえっちな言葉で攻め立ててくる侑士に、うまく対抗できない。どんどんえっちな気分になってきて、腰を自然と揺らしてしまう。侑士は侑士で先ほどよりも余裕がなくなってきているみたいで、おちんぽをしごくスピードが早まっていた。侑士も、興奮してくれてるんだ。そう思うと嬉しくて、侑士の頬にキスをした。

「侑士、そろそろイっていいよ? せーし、いっぱい出して?」
「ぁ、っお嬢様がそう仰ってくださるんやったら、お言葉に甘えて」

 やっぱりそろそろ限界だったみたいで、侑士はおちんぽをしごくスピードをさらに早めた。吐息が荒くなっているのがいやらしくて、こっちもどんどん興奮してくる。

「は、っお嬢様、アァ、っ・・・」

 びくん、びゅるる、と侑士のおちんぽが痙攣して、勢いよく射精した。イく瞬間の侑士の顔がすごくえっちな顔をしていて、おまんこの奥がきゅんとする。吹き出たソレが私のお腹にかかって、いやらしく見えた。侑士のおちんぽはまたすぐ硬さを取り戻す。顔を上げると、軽くキスをされた。

「よくできました」

 いたずらっぽく笑って、お腹の精液をティッシュで拭き取ると、侑士はそのままわたしをソファに押し倒した。

「次はお嬢様のこと、気持ち良くさせたらなあかんやんな?」
「ひゃ、っ・・・おちんぽ、当たってりゅ、」
「ん?」

 侑士のおちんぽがちょうど太ももあたりに当たって、それが気になって仕方がない。侑士はわざとらしくそれを揺らして、それでもおまんこには当たらないように焦らしてくる。そうしつつ、侑士の手はおっぱいを優しく撫でた。

「お嬢様のおっぱい、柔らこうて気持ちええですよ。それなのに乳首はこないに固くして・・・」
「ひあぁっ、らめ、えっちなこと言うのやだぁ」
「舐めるんと指でいじるん、どっちがええ? お嬢様、この執事に何なりとご命令を」
「うっ、どっちもが、いい・・・」
「わがままなお嬢様やね? ほんまに、可愛え」

 完全に形勢逆転されたって感じだ。侑士はそのまま言葉攻めでえっちな言葉を吐き続けている。侑士は右側の乳首を口に含んで、左側を指でくにゅくにゅいじってくる。左側はまだ手袋をしていたから、いつもの手の感触じゃないのが余計に感じさせてくる。

「はぁ、あっ、気持ちひ、んっ」
「お気に召しました?」
「ひやぁっダメ、歯たてちゃ、感じすぎちゃうのぉ」

 侑士はちゅぷちゅぷしゃぶったり、舌先でチロチロ舐めてきたり、甘噛みしてきたりと、私が気持ちよくなっちゃうこと全部仕掛けてくる。全部気持ちよくて思わず腰を揺らしてしまうと、侑士は薬と笑った。

「他にも触って欲しいトコ、あるんちゃいます? 言うてくれればなんだってしたるで?」
「い、意地悪っ、ひゃんっ」
「そら、言ってくださらないとわかりませんから」

 いつもより、意地悪だ。おちんぽは一回射精したとは思えないくらい元気で、太ももを掠める。おまんこはもう自分でもわかりすぎるくらいびしょびしょになってて、早く触ってほしくてうずうずしてる。

「お、おまんこっ・・・触って・・・?」
「かしこまりました」

 侑士は左手の手袋も脱ぎ捨てて、私のおまんこに手を伸ばした。ぬるぬると表面をなでて、こねるように優しく触ってくる。待ち望んでいたそれに快楽を覚えながらも、物足りなさを感じていた。

「あ、うっ、ゆーし、もっとぉ・・・」
「ん? もっと、どないしたらええですか?」
「っ、もっと、激しくおまんこしてっ・・・クリちゃんも、いじめて欲しいの・・・」

 散々焦らされて、もう我慢の限界だった。侑士は了解、と妖しく笑って、指を三本一気に挿入してきた。

「ひあぁあっいきなり、いいいい」

 ぐちゅ、ぐちゅぐちゅ、音を立ててバラバラに動く指は私の特に気持ちよくなっちゃうところをピンポイントに攻めてきた。息を荒げていると、もう片方の手でクリトリスを摘まれ、グニュグニュといじられて頭が真っ白になる。

「ああああらめえええっクリちゃっそんなにしたらああああっ」
「クリちゃん、いじめられて気持ちよさそうやで? そろそろイきたいやろ?」
「ひあぁっぁああイくっゆーしにおまんこっクリちゃ、いじめられてイくのおぉぉっ!」

 びくっびくびくっ!!身体を跳ねさせて、やっと絶頂を迎えた。気持ちよすぎて、頭おかしくなっちゃいそう。大きく息をして、身体を落ち着けようとするのに、全く火照りが収まらない。
 すると、侑士の指がおまんこから抜かれて、代わりに熱く熱を持ったおちんぽがあてがわれた。

「さて、次はどないします?」

 ニヤニヤしながらおちんぽをおまんこに擦り付けてくる侑士自身、もう余裕はなさそうだった。

「は、っ・・・欲しい、っ」
「ほら、もっとちゃんと言ってくれへんと。な?」

 先端がクリトリスに擦り付けられて身体が跳ねた。本当に、言わなきゃいれてくれない。

「ゆ、侑士のっ、侑士のおちんぽ、おまんこの中に欲しいのっ」

 そういった途端、じゅぷんっ、と勢い良くナカに入り込んできた。ドクドクと脈打ってるおちんぽをナカで感じて、気持ちよさで涙がにじむ。それでも侑士は、そこから動いてくれなかった。

「やぁ、ねえ、いじわるしないでよぉ・・・っ」
「そら、なぁ? 言われとることしとるだけやし?」
「ひぅっ・・・」

 煽るように少しだけ動かすと、また何も動かなくなる。自分だってもうよっぽど余裕ないくせに。序盤で私が強く出たのが気に入らなかったのかはわからないけど、これは観念するしかなさそうだった。

「ゆうしぃ、おまんこ、パンパンして欲しいの、それで、一緒にイキたい・・・」
「っ、ほんまに、可愛えな、お嬢様っ」
「ひっひゃああああっあっあんっ」

 糸がプツンと切れたかのように、侑士は私の腰を掴んで一心不乱に奥を突いてきた。いったんギリギリまで引き抜いて、また奥まで突いて、その後私の身体を抱きしめて、奥を重点的に攻めてきた。

「あああらめっ奥当たってりゅっ壊れちゃううううっ」
「はぁっなまえっなまえっ、好きや、あっ」
「しゅき、しゅきぃっ!! ゆーし、ゆーしぃっ!」

 子宮口をゴンゴンと亀頭が叩いて、気がおかしくなりそうだった。侑士の背中に腕を回して、キスをせがむと、深く口付けてくれる。そのままどんどん突かれ続けて、そろそろ限界が来ていた。

「はふ、あっも、無理ぃいっイっちゃう、イっちゃうぅう」
「はっ、俺も、もう限界や、全部出すで、っ」
「出してっゆーしのせーえき、全部私に出してぇっひゃぁぁあぁゆーしっゆーしぃっ!」
「っく、んんっ」

 びゅるっびゅるるるるっ!!! 勢い良くナカで精液が叩きつけられていくのを感じた。そっとおちんぽが引き抜かれて、侑士のちんぽのカタチに開いてしまっているのがわかった。おまんこからは侑士の精液がドロドロ垂れて、快感の余韻に浸った。



「これ、すっかり汚してもうたし、家持って帰るわ」

 侑士は制服に着替えてから、脱いだ執事服を見て言った。少し着崩しただけでずっと着たままえっちしてたから、二人の液体でドロドロになってしまったのだ。そのことに気づいて、ぼっと顔が赤くなる。

「何顔赤なっとんねん、今日はえらい積極的やったくせに」
「う、うるさいっ。ちょっとくらい、いいでしょっ」
「ダメなんて言うてないやん。めっちゃえっちで可愛かったで」
「ば、バカ」

 今日はさすがに興奮しすぎてた、と最中のことを思い出して恥ずかしくなる。あんなあられもなくえっちなこと言って、本当にはしたない女だ・・・

「執事プレイっちゅうんも新鮮やったし?」
「ぷ、プレイっていい方やだ・・・」
「いうても、今日誘ってきたんはなまえやろ? お嬢様」
「うっ・・・だって、今日他の人たちのことお嬢様扱いして、私に全然構ってくれなかったから」

 むすっとしてそう答えると、また侑士はぽかん、とした顔をする。そしてすぐクス、と笑い、頭を撫でてきた。

「そらまぁ、お客さんやからお嬢様やったけど。でも俺は執事やないし、なまえは俺にとって仕えるお嬢様やのうて、俺のお姫様やからなぁ」

 そう言っておでこにキスをしてきた。かっと顔が赤くなって、侑士に抱きついた。

「恥ずかしいことばっか!」
「ほんまのことやで?」

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