1.沖田家
「貴方、ごはんできたアルヨ!」
「あぁ、今行きまさァ」
もうすぐ結婚して1年になる。
最近わかったこと、総悟さんはやっぱりまだ山崎さんのことが好きなようだ。
あ、誤解しないでほしい。
妻の方ではなく旦那の方だし、浮気だなんて私は思ってない。
むしろ、総悟さんの心は昔から変わっていない。
「今日は、パエリアに挑戦してみたアル。」
「すごいですねェ。勉強熱心で関心しまさァ」
「味の保証はできないヨ」
「お前の作る料理はなんでも美味しいでさァ」
「あら、嬉しい事いってくれるネ」
この通り夫婦中だって至って円満。
総悟さんはたくさん稼いできてくれるから家庭にも余裕がある。
私には勿体ないくらいのかたなのだ。
「そういえば、明日は山崎の奥さんと食事会だろ?」
「あぁ、そうだった。その事なんだけど総悟さんも一緒に来ないアルカ?」
「いや、女同士の楽しみに俺なんかいったって邪魔だろィ」
「たまさんと話したんだけど、久しぶりに4人集まりたいね。ってなったアルヨ。だから」
「あぁ、そう言うことなら。」
「じゃあ11時にいつもの喫茶店だヨ」
「わかったよ」
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