検査に行く途中、懐かしい銀色を見た気がした。…気のせいだよ、あるわけがない。期待して違ったらがっかりするでしょ。見間違い。そう思っていたけど検査から帰って来てみると…部屋に銀時がいた。

「よォ」
「なん、で…いるの」
「なんでって…」
「私は!」
「俺は会いたかった」
「私は…っ、会いたくないって…!」
「ナマエ…」

銀時に抱き締められた。久しぶりの体温、胸板、嬉しくて仕方なくて…涙が出た。

「お前なんか隠してんだろ」
「隠して、ない…っ」
「こんなに痩せて…お前ェ…っ」
「ぎん、とき…」
「言え」
「言えない」
「言ってくれ!俺はどんなことだって受け止める。お前を見放したりしねェ!」
「見放してくれないと困るの!」
「無理だ!」
「どうしてわかってくれないの!?」
「それは俺がお前を好きだからだろ!」
「…っ!」

不覚にも、胸が高鳴った。

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