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あれから何日か経ったけど気分の悪さは晴れることなく…局長・副長という最強(凶)の上司二人から数日しっかり休めという命を下され、することがなくなってしまった。心配症な上司と一緒に居ると、面倒くさいほど心配をされるので気晴らしに外に出ることにした。…まぁ、江戸の町に出れば知り合いと会うことは必至なわけで。

「よー名前」

「銀ちゃん久しぶりー」

「何々、今日非番?税金泥棒は暇で良いですねー」

「銀ちゃんだって仕事ないんでしょ」

「うっせ。で、本当はどうした?お前がこんな時間に制服着ないでうろついてんの珍しいでしょ」

「上司から休めと言われまして」

「…っと。とりあえずうち上がって茶でも飲んでくか」

「うん」

銀ちゃんは私に何かあるとすぐに察してくれるから一緒に居て楽だと思う。もちろん、十四郎さん以外の男の人とお付き合いをするつもりはないし、銀ちゃんは何でも相談できるお兄ちゃんのような存在だ。

「最近ずっと体調が悪くて、」

「季節の変わり目に風邪でも引いたか?」

「んーん。でも微熱はずっつ続いてて…食堂に入った瞬間吐き気がしたりなーんか気分が優れないんだよねー」

「・・・」

「銀ちゃん?」

「・・・」

「あ、あの…」

「…名前」

「ん?」

「つかぬことをお聞きしますが、土方君ってちゃんと避妊してんの?」

「え、何いきなり」

「何でもいいから答えなさい。ゴムつけてんの?」

「つけたりつけなかったり…かな?ほとんど中に出したことないけど」

「お前ら結婚しないんじゃなかったっけ」

「まーそれは仕方ないよ。仕事が仕事だし。」

「なのに避妊は怠っている、と」

「それはその時のノリといいますか…私が許してるだけだし十四郎さんは別に、」

「だぁーっ!もう!俺真選組行ってくるから!土方君ぶん殴ってくるから!」

「ちょ、ちょっと!なんで!?」

「もう!ここまで言われて気づかないんですかこの子は!名前ちゃん生理来てんの!?」

「……………あ、」

「やっぱそーだよ!あぁぁぁぁ俺の名前がマヨネーズに妊娠させられたなんて…!」

そう言われてみれば思い当たる節がいくつもある気がしてきて冷や汗が止まらなくなった。え、ちょ、どうしよう!籍を入れないって言った十四郎さんの心理は痛いほどわかるし…あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ

「ぎ、銀ちゃん」

「なに」

「お願いだから十四郎さんにはまだ言わないで!」

「言わずにどうすんの」

「と、とりあえずちゃんと検査してみる。まだ確実にそうと決まったわけじゃないし…ね?お願い!」

「はぁー…わかったから、病院いくぞ」

「…あい」

話している間に冷めたお茶と一気に喉に流し込んでこれからどうするか思案したが、妙案は思い浮かばないままだった。


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