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【 2-3 】

今日の晩御飯は何にしようかな。オムライスはこの間作ったし、旬のものでも買って帰ろうかな。そんなことを考えながら歩いていると何だか懐かしい後ろ姿を見つけた。

あれは…カカシくん?

カカシくんは私の視線に気がついたのか後ろを振り返りキョロキョロと辺りを見渡していた。あ、そっか。今の私はカカシくんと面識がないのか。

「あんた、今俺を見てた?何か用でもあんの?」
「いや、あの…カカシくんだよね」
「…何で俺の名前知ってんの。あんた誰」

うーん、カカシくんはこんなにも嫌な感じの子だっただろうか。いや、今のは私が悪いのか…

「私、君たちの先生やってる波風ミナトのちょっとした知り合いで。カカシ君達の話をよく聞くからもしかしてと思ってつい」
「ミナト先生ほど優秀な人はちょっとした知り合いにベラベラ喋るようなことはないと思うけど」

鋭い…さすがカカシくん。

「あんた何者?先生とどんな関係?」
「私は…」

私は…ミナトの何なのだろう。恋人?で、いいのだろうか。 私が返答に困っていると、やあ!と呑気な声が聞こえた。

「先生、」
「ビックリしたよ。ナマエとカカシは知り合いだったの?」
「いえ、初対面です。この人誰なんですか?」
「ん!俺の奥さん」
「「奥さん?」」

いや待て、私は奥さんなのか?この間お互いが想いあっていることは確認したが、婚姻は結んでいないはず。

「先生、奥さん驚いてます」
「まだ早かったか。カカシ、この子はナマエ。俺の幼馴染で恋人で、奥さんになる人」
「ふーん」
「で、いいよね!ナマエ」
「はあ」
「え!ダメなの?」
「先生残念だね」

突然の公開プロポーズに驚きはしたものの、それ以上にちゃんと師弟関係を結んでいるミナトに驚いた。なんとか上手くやっているようで、一安心かな。
元々人との繋がりを大事にしていて、誰からも愛されるミナトだから私の心配には及ばないのだろうけど。

「カカシ、また明日から任務頑張ろうね」
「はい。」
「今度うちにご飯を食べにおいでよ。ね?ナマエ」
「うん、美味しいお茄子のお味噌汁作るね」
「え?」
「じゃ、また明日」
「あ、はい。また明日」

ミナトはカカシくんに別れを告げると私の手を取り歩き出した。