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「#幼馴染」のBL小説を読む
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誕生日(2011)

「んぅー…ヒック…」

…おいちょっと待て。誰だ副長に酒飲ませたやつ。

外回りついでに「あ、今日副長の誕生日だったっけ」とマヨネーズ1ダースと適当なものを買って屯所に戻って、副長の部屋を訪れたけどいなくて。どうしたもんかと考えていると広間から何だか賑やかな声が聞こえてきた。

大方の予想はついたけど信じたくなかった。…まあ予想通りの事態が目の前で、

近藤さんを筆頭に何だかニヤニヤと笑う総悟やほかの隊士が副長を煽りまくって飲ませてた。弱すぎるわけではないが断じて強いわけではない副長は顔を真っ赤にしてしゃっくりしてて。

「おお!名前おかえり!一緒に飲まんか?今日はトシの誕生日祝いを…「んー…名前?」どうした、トシ」

やばい、見つかった。

総悟はきっとこの状況に陥ることわかっててニヤニヤしてやがったんだ、絶対そうだ、だって手にはデジカメ…!

「た、ただいま戻りました」
「名前ー…」

酔った副長は私限定で極度の甘えたになる。

今だって普段の鬼の形相からは想像できないほど幸せそうに笑って真正面から私に抱きついて首筋にチュッチュしてるわけで。

「副長、みんないますよ」
「どうでもいいだろー…おまえ、おれになんかいうことねーの…?」

何か舌足らずだし上目遣いだし…か、可愛い。って違う違う!

「誕生日おめでとうございます」
「さんきゅー」
「ちゃんとプレゼント買って来たんですよ、渡したいからちょっとこの腕ほどいてください」
「プレゼントはおまえじゃねーの?」

だから上目遣いやめろって…!心臓がもたないから!

「そ、それは後で!ね?だからちょっと腕を…」
「いやだ…」
「やだって子供じゃないんだから」
「名前はいやなのか…?」
「嫌じゃないけど、ここみんながいるし後悔するのは副長で…」
「名前で呼べ、」
「もう…トシ、」
「おれのへや」
「はいはい」

きっとこの大きな子供に言うことを聞かせるのはむりだと判断した私は大人しく連行されるのであった。総悟が今までにないくらいニヤニヤしてる。明日の朝が来なければいいのに。

ハッピーバースデー!

「うぉぉぉぉ何だこの写真んんんんん!!!!!」
「…だから言ったのに」
「土方さん、もうそれはそれはすげぇ甘えっぷりでしたぜィ」
「やめろ!忘れろ!頼む三百円あげるから!」
「見やすかィ?昨日のムービー」
「ムービーだと!?」
「最近のデジカメは高機能なんでさァ」

あぁー…頭がいたい。


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