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夏風邪

最悪だ。風邪を引いた。ぜってー昨日の定春との散歩の時に川に落とされたせいだわ。チクショー俺が何をしたって言うんだ。まあいいや。たまにはアホども抜きでゆっくりしよう。

「銀時ー」
「ん?なんでお前がいんの」
「偶然新八くんに会ってあんたが風邪引いて寝込んでるって聞いたから」
「そんで見舞いに?すまねーな」
「何とかは風邪ひかないんじゃなかったっけ?」
「俺が何とかじゃないってことだ」
「あ、夏風邪ってバカが引くんだったっけ」
「今まで隠してたのに直接言うな、バカって」
「だってバカでしょ」
「おまっ!言ったな、とうとう言ったなこのヤロー!」
「そんだけ元気あるなら大丈夫だね」
「ねーよ。寒ィし。」
「添い寝してあげようか」
「え、間違いが起こるぞ」
「じゃあやめた」
「えー」
「どっちよ」
「そろそろ間違いでも起こらない限り俺とお前に進展なんか無いんじゃねェかと思って」
「それよりプリン食べる?」
「食べる」
「単純」
「あとさ、」
「なに?」
「俺お前が好きだ」
「私もよ」
「うん知ってる」
「プリン食べないの?」
「食べるけど」
「じゃあスプーン持ってくる」
「あーんしてくれよ」
「気が向いたらね」

俺らは今までに多くの仲間を失いすぎた。だからこの一定の距離を崩せないままでいる。

「やっぱ添い寝してくんね?」
「いいよ」
「間違いが起こっても?」
「うーん、どうしよう」
「俺ら大人だしな」
「じゃあ、間違いじゃなかったってことにすればいいんじゃない?」

それで結果オーライか。
あー、熱上がりそう。


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