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「ふぅ〜…極楽極楽。って私はオバサンか」

湯船につかりながらゆっくり息を吐く。なんて素晴らしい時間。屯所のお風呂は広いからゆっくり入ることが出来る、なんともありがたい。まぁ私ひとりのために女風呂を設けてあるわけ無いから他の人とは時間をずらしてこうやってひとりで入っている訳で。

たまに裸の隊士さんたちとバッタリ出くわすこともあるけど、それはもう慣れっこです。まぁそれが副長だったら昇天モノなんだけど!

名残惜しいけど時間が限られているのでさっさと上がる。脱衣所まで来るとなんだかカサカサと音がした。……すごく、嫌な予感。

――カサカサ

「・・・・・」

――カサカサ

「…ギ、ギィヤァァァァアアアア!!!!!!!!」


――ガラガラ!

「どうした!」

私の悲鳴を聞きつけた副長がやってきた。私はとりあえず副長にしがみついた。

「!??」

「ふ、副長!あそこに!あそこに私の嫌いなアレが!」

「何だってんだ!っていうかテメェ自分の格好気にしやがれ!」

「この際自分が裸であるということは忘れます!だから早くアレを!」

「あれってなんだよ!」

「Gです!名前を言うのもおぞましい!」

「わかった退治してやっからお前はとりあえず服を着ろ!他のやつに見られたらどうすんだ!」

「どうでもいいから早くGを!」

「わかったから!」

副長は私にバスタオルを投げ渡すと、どこから持ってきたのか、スリッパでことの元凶を抹殺して見せた。

「副長、」

「もう安心しろ」

「それ…私のスリッパ…」

「……悪い」

「…二度と履けない」

お気に入りのスリッパの下でGが息絶えていた。