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朝起きたら急に寒気がした。最近は気温の変動が激しくて嫌になるなぁ…寒いのは嫌いなんだけど。寒いときは副長にくっつくからいいんだけど。あぁダルい…さっさと食堂に行って朝食取って来よう。
「あ、おはよう」
「山崎ー…おはよ…」
「ははっ、いつにも増して眠そうだね。大丈夫?」
「ダルいけど大丈夫」
山崎と話しながら朝食。本当なら副長と一緒に食べたかったなぁ…ん、あれ?今日の卵焼き味薄いな。山崎もそう思わない?そうかな?いつも通りだと思うけど。そりゃ山崎お前の味覚がおかしいんだ。ひどくない?食堂のおばちゃんに申し訳ないからこれ食べて、ごめんね。んー…変だなぁ。
部屋に戻ろうとしたら副長に会った。
「あ、副長。おはようございます」
「あァ…はよ」
「もう見回りですか?」
「そうだが…お前は」
「…副長?」
急に副長の腕が伸びてきて私の顔にピタっと触れた。キャ!朝からそんなこと…誰が見てるかわからないのにぃ…んふふ
「お前は留守番な」
「なんで?」
「風邪引いてんじゃねーか?熱あるぞ。薬は…女中にでも準備させるから大人しく寝てろ。飯は食ったのか?」
「少し食べたけど味しなかったから山崎にあげてきた」
「山崎の野郎…監察のくせに気付かなかったのかよ」
「副長、私も気付いてなかったです。寒気がするなぁとは思ってたんだけど」
「ハァ…早めに切り上げてくるから大人しく寝とけ」
「お母さんみたい」
「うるせェ。さっさと治せよ馬鹿野郎が」
「善処しまーす」
私より私のことをよく見てくれてる副長に感謝!やっぱ好きだ!嬉しかったなぁ…えへ。
――数十分後
「さぁて…書類片付けねェと。(あいつは…後で様子見に行くか)」
「…おかえりなさい」
「何やってんの」
「淋しかったんで副長の布団を拝借して一眠りしてました。人肌が恋しくなるってマジなんですねー、って訳で抱きしめてください」
「…永眠してろ」